Appleの仮想パーソナルアシスタント「Siri」にまもなく、Microsoftが提供する「Cortana」がライバルとして登場するかもしれない。
Microsoftの仮想アシスタントソフトウェアCortanaは、そのアップデート版が「Windows 10」でリリースされた後に、「iOS」と「Android」向けに提供される予定だという。Reutersが米国時間3月13日、同社の計画を知るとする情報筋らの話として報じた。この記事によると、Cortanaはスタンドアロンアプリとして「Google Play」とAppleの「App Store」で提供され、現在「Windows Phone」上で動作するのと同じように動作する予定だという。
またMicrosoftは、「Einstein」という研究プロジェクトに基づく、Cortanaのさらに高度なバージョンにも取り組んでいる。Microsoft Researchでマネージングディレクターを務めるEric Horvitz氏はReutersとのインタビューで、「電子メールを読んで理解することが可能なこの種類の技術は、2015年秋のリリースに向けて現在開発中のCortanaの次期バージョンで中心的な役割を担う見込みだ」と述べた。
同社は既に、CortanaをWindows 10に組み込んでいる。Windows 10は2015年のうちにPC向けにリリースされる予定。
Cortanaが、AppleのiOSやGoogleのAndroidを搭載する端末のユーザー向けにスタンドアロンアプリとして提供されるのは、それ以降になる見込みだとReutersは報じた。
Microsoftにコメントを求めたが回答は得られなかった。
Cortanaは、AppleのSiriに対抗するMicrosoftの製品だ。ただし、その機能は間違いなく一歩先を行っている。Siriは、目的地までの道順検索などの質問に答えたり、リマインダーやカレンダーイベントの設定といったタスクを処理したりすることを対象としているのに対し、Cortanaは、それに加えて、通知や更新情報があればそれを提供する。例えば、カレンダーにフライトの予定がある場合、Cortanaは空港に出発する時間を警告してくれる。
Cortanaという名前は、Microsoftが提供するシューティングゲーム「Halo」に由来がある。Cortanaはプレーヤーを支援して洞察を与える、Haloに存在する人工知能だ。
MicrosoftがCortanaを他のプラットフォームに提供すれば、音声制御によるバーチャルアシスタントを提供している企業の中で重要な戦略転換となる。AppleのSiriはiOSのみを対象としており、Appleは自社ソフトウェアを管理する傾向が高いことから、Siriが他のプラットフォームに提供される可能性はまずない。またGoogle独自のパーソナルアシスタント「Google Now」は現在、Androidのみで提供されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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