Appleが医学研究の分野で新たな提携を結んでいる。同社は米国時間3月9日に開催したイベント「Spring Forward」で、医学専門家らによるアプリ構築を支援する「ResearchKit」という新しいソフトウェアを開発したと述べた。Appleによると、既にオックスフォード大学やスタンフォード大学のグループと連携して、さまざまな種類の研究を支えるアプリや技術の構築を支援しているという。
Appleのオペレーションを統括するJeff Williams氏は、「研究者らが抱える最大の課題の1つに、協力者の募集がある」と述べた。同氏によると、研究者らは、患者から定期的で一貫したデータを取得するのが難しいという問題を抱えているという。
Appleは1例として、患者がパーキンソン病であるかどうかを診断するアプリについて説明した。患者の会話を聞き、歩行を計測し、画面にタッチするときの震えを検知するという。
その他の提携として、ぜんそくや乳がんといった疾患を診断する技術などがある。
Appleは、すべての技術でユーザーのプライバシーを尊重することを約束した。同社によると、顧客はどの研究に参加するかを選択可能で、Appleが顧客のデータを参照することはないという。
今回の動きは、同社の端末に健康関連技術を組み込もうとするAppleによる最新の取り組みである。「iPhone」には既に、「HealthKit」という技術が搭載されている。同技術は、さまざまなアプリおよびセンサ開発企業と提携して、歩数や摂取した食事などの情報を収集する。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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