Migicovsky氏によると、Pebble Timeは「新たな象徴」、つまり時間そのものを利用する新しいタイプのOSを搭載しているという。新しいPebbleのOSはアプリをスクロールするのではなく、タイムラインに基づいて動作する。上のボタンを押すと時間を遡り、下のボタンを押すと先に進む。通知や予約、「Google Now」風の情報通知がタイムラインに沿ってピン留めされ、クリックすると詳しい情報が表示される。ミニアプリと言ってもいいほどのものだ。The Weather ChannelとESPNはPebble Timeの新OSに通知を提供することが決まっており、今後さらに多くのサービスが追加される予定だ。
Android Wearに少し似ていると思った人もいるだろう。筆者はそう感じた。Pebbleの新OSはアプリをスキップするように設計されているが、アプリがなくなったわけではない。中央のボタンを押すと、アプリのサムネイル一覧が表示され、その画面をスクロールしたり、アプリを開いたりすることができる。新しいPebble Timeにアプリ数の上限はないが、同デバイスのストレージ容量については何も情報がない。実際には、一度に保存できるアプリは最大で60程度ではないか、とMigicovsky氏は認めている。盤面については、現行のPebbleと異なり、一度に1つしかインストールすることができない。Pebbleは今回、ユーザーが時計のデザインではなく情報に注目することを望んでいる。
Pebble Timeを実際に使用する機会を得た米CNETのLynn La記者は、確かにかなり大きく見えたものの、第1世代に比べて大幅にスリムになったと認めている。メタルフレームと洗練された美学によって、魅力的な新デザインに仕上がった。Pebbleにとって、さらに完成度の高い上品な最終製品となっている。
電子ペーパーディスプレイは、確かに屋外でも見やすい。色数や解像度は意図的にハイエンドのスマートウォッチより落とされているが、文字は読みやすく、操作も快適だ。「Pebble 3.0 OS」の魅力的なシンプルさもユーザーフレンドリーであり、個人のスケジュールや関心事を基準にUIを整理した新OSは、アプリを何度も切り替えて使用する方式より直観的な感じがする。
Pebble TimeはKickstarterで先行予約の受付が始まっている。Pebbleのアーリーアダプターに訴求することが狙いだ。5月までは159ドルで購入することができる。それ以降は179ドルで販売され、さらにその後、Pebble Steelと同じ199ドルとなる。
初代PebbleとPebble Steelも引き続き販売される。むしろ、嬉しいことにPebble Timeの発売後、これらの旧モデルにも2015年中に新しいタイムラインベースのOSが提供される予定だ。
2015年には、おびただしい数のスマートウォッチが登場するだろう。こうした新しいスマートウォッチの中で、Pebble Timeは独自性を打ち出せるだろうか。価格は大半のAndroid Wearスマートウォッチとそれほど変わらない。初代Pebbleほど目立たないかもしれないが、今回の目標は、既存モデルでうまく機能するものを、他のあらゆるユーザーにとってより魅力的なものに変えることのようだ。また、当面はハイテクセンサ競争への参入を避けたいのだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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