カシオ、アプリビジネスに“本気”--少しの口笛や鼻歌でまるごと1曲作れるアプリ

 カシオ計算機は1月30日、思いついた2小節のメロディーをもとに、イントロからエンディングまで1曲まるごと自動で作曲してくれるiOSアプリ「Chordana Composer(コーダナ コンポーザー)」をリリースした。App Storeからダウンロードできる。価格は500円で、発売を記念し2月5日までは300円で提供する。

「Chordana Composer」
「Chordana Composer」

 作曲や楽器の知識がなくても、自分だけのオリジナル曲を簡単に創作できるのが特長だ。口笛や歌声をアプリでメロディ(モチーフ)録音した後、ロック、ジャズ、ラテンなど5種類のいずれかのジャンルと、「楽しげな」「バラード調」「ノリの良い」の3種類の中からいずれかを指定するだけだ。

 自動作曲ボタンを押せば、イントロとエンディングも付いたオリジナル曲が創作される。曲内でのモチーフの使い方は、Aメロ・Bメロ・サビから選べるようになっている。

 基となるモチーフは2小節が規定だが、1小節、4小節、8小節のいずれかを指定することも可能。デモではiPhoneを使い2小節のモチーフを入力し、数秒で出来上がっていた。出来上がった曲は再生して楽しめるほか、メールで友人に送ることも可能。

カシオの独自ノウハウによる「自作作曲エンジン」で曲を生成
カシオの独自ノウハウによる「自作作曲エンジン」で曲を生成
コードとキーbからメロディ音を分離し、楽譜に可視化
コードとキーbからメロディ音を分離し、楽譜に可視化

 なお、初期設定のテンポ(1分間に107拍)の場合は約4.5秒。1曲はおよそ30小節~110小節。自動作曲の設定により変動するという。現在のところ、拍子や曲の長さの指定はできない。

 口笛や歌う以外に、画面の鍵盤を弾く方法や画面の五線譜上に音符を配置する方法でも、モチーフを入力できる。できあがった曲のメロディーは、五線譜上で修正可能だ。コードに合う音・テンション度合いをあげる音など、音符を5種類に色分けする「ヒント機能」を活用した修正も行える。

MIDI対応の電子楽器と連携も可能
MIDI対応の電子楽器と連携も可能

 さらに、MIDI対応の電子楽器と連携も可能だ。鍵盤自体が光る同社の「光ナビゲーションキーボード」と接続すれば、Chordana Composerで創作した曲のメロディーを光でガイドする。

 なお、作成した曲の著作権はアプリを使って作成したユーザーのものになり、カシオで著作権を主張することはないという。ただし、既存の曲を侵害しないように注意してほしいという。

 他のアプリとの違いについて、カシオ コンシューマ事業部 企画部 アプリ企画推進室長の阪下彰氏は、「モチーフを入れると丸ごと一曲つくれるのが特長。ウェブサービスで、歌詞を入れると曲ができるサービスなどがあるが、こちらはモチーフを入れれば出来上がる。これまで、与えられたモチーフを発展したり変形したりすることを、基礎的な実験レベルで試行錯誤していた。最近のハードウェアの性能アップにともない、1曲を自然な形で曲作りができないか。モチーフを入れたら合うサビ、Bメロが自然にでてくるようなノウハウ、新しい要素を入れて提案したのが今回のアプリ」と説明した。


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