Microsoftが「Surface 2」の製造を停止したことを認めた。現時点で、同社の「Windows RT」を搭載したARMベースのハイブリッド型タブレットとしては、このSurface 2が最後まで残された唯一の製品だ。
「Windows 10」の発表を受けて、Windows RTの行く末はやや不透明になっていた。しかし、MicrosoftがSurface 2の製造を停止したのは、ARMデバイス向けのOSであるWindows RTが消滅しつつあることを示す、さらなる兆候といえる。
「当社はもうSurface 2を製造していない。それでも何とかこのSurfaceを購入したいと思う方は、Microsoftの直営店やMicrosoftStore.com、サードパーティーの小売業者や再販業者に、現時点で購入可能かどうかを問い合わせてほしい」と、Microsoftの広報担当者は米ZDNetに寄せた声明の中で述べている。
Surface 2は、「Surface RT」の後継モデルとして2013年に発売された。Surface RTはMicrosoft製としては初のWindows RT搭載タブレットだったが、最終的に同社は売れ残り在庫の調整費用として9億ドルの特別損失を計上することになった。このデバイスが直面した主な問題の1つは、レガシーWindowsアプリケーションが実行できない点にあり、しかもSurface RTの販売が伸び悩んだため、アプリケーションの開発者にとっても魅力に欠けるものになってしまった。Surface 2は、Surface RTよりも仕様が強化されたが、それでもサードパーティー製アプリケーションの選択の幅は広がらなかった。
それゆえに、Surface 2の製造を終えるというMicrosoftの決定は、さまざまな面から見て驚くにはあたらないことかもしれない。とはいえMicrosoftは、2014年中に何度となくこのデバイスの値下げをしながらも、ARMベースのタブレットを廃番にすることはなく、Windows RTも消滅はしないと明言していた。
Windows 10の発表後も、少なくともWindows RTについては、この主張に変わりはない。今後リリース予定のWindows 10は、Surface 2のようなWindows RTデバイス向けには提供されないが、Windows 10の諸機能がSurface 2やSurface RTでも使えるようにするために、RTのアップデートに取り組んでいると、Microsoftは述べていた。
Windows RTのメインストリームサポートは、2016年1月12日までは維持される。一方、Windows RT 8.1のメインストリームサポート期限は2018年1月9日までとされている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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