ノートPCのデザインで目立った変化を見せるのは大変だ。この数年間はハイブリッドデバイスの方面で独創的なデザインが生まれており、「Yoga」や「Surface Pro」シリーズが持ち運び可能なPCのイメージを変えた。しかし、回転も旋回もしないクラムシェル型に関しては、何年も前に発売されたAppleの「MacBook Air」がまだ主流のデザインだと言ってもいいかもしれない。
Dellはこの新型「XPS 13」で、目に見える形でノートPCのデザインを刷新し、これまで見たことのない驚きのデザインを提示している。同社は最近のテレビのデザインからヒントを得て、ディスプレイの周りのガラスとアルミニウムの枠からなるベゼルを、わずか数ミリまで切り詰めた。Dellはこれを「インフィニティディスプレイ」と呼び、「事実上枠がない」と表現している。
実際には枠がないわけではないが(ただし、それほど誇張した表現というわけでもない)、前世代のモデルと今回のXPS 13を比較するとその差は衝撃的だ。また、MacBook Airや「Yoga 3 Pro」など、ほかのハイエンド13インチノートPCと比較しても同じことが言える。ベゼルが細くなったことで、ボディもほかの13インチノートPCよりかなり小さくなっており、11インチから12インチのノートPCと同じボディに13インチのディスプレイを詰め込んだ形になっている。
またXPS 13には、ベゼルが狭くなったほかにも、多くの意味で重要な特徴が1つある。これは、われわれがテストした中で、Intelの第5世代Core iシリーズCPU(「Broadwell」と呼ばれる)を搭載した初めてのノートPCなのだ。この新型のCore i3/i5/i7プロセッサは、2015年の前半に発売されるシステムから導入されることになっており、今後発売されるほとんどの新型PCに搭載される見込みだ。
新型Dell XPS 13の価格は799ドルからで、以下に説明するとおり、この価格のモデルは、性能としてはエントリークラス(だが、それでもかなりの水準)だ。
レビューで使用したモデルは、エントリークラスのCore i3 CPUと128GバイトSSDの構成を、それぞれCore i5と256GバイトSSDにアップグレードしている。さらに、1080pのタッチ機能のないディスプレイを、3200×1800のタッチスクリーンと交換して、1399ドルの構成を使用した。これはノートPCとしてはかなり高い部類だが、ローエンドの構成でもその優れた作りとデザインは共通で、中程度の価格帯を狙うユーザーにも魅力的なものになっている。
レビュー対象構成の価格 | 1399ドル |
---|---|
ディスプレイサイズ・解像度 | 13.3インチ 3000×1800 タッチスクリーン |
CPU | 2.2GHz Intel Core i5-5200U |
メモリ | 8Gバイト DDR3 SDRAM 1600MHz |
グラフィック | 3839Mバイト(メインメモリと共用)Intel HD Graphics 5500 |
ストレージ | 256GバイトSSD |
光学ドライブ | なし |
ネットワーク接続 | 802.11ac Wi-Fi、 Bluetooth 4.0 |
OS | Windows 8.1(64ビット) |
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