朝日新聞社は1月25日、44人の参加者がメディアを使って記者とともに社会課題の解決に挑む「未来メディア塾 イノベーション・キャンプ」の1日目のワークショップを開催した。
10人の朝日新聞記者がそれぞれ掲示した社会課題(後述)から、参加者が関心のあるものを選んでチームを組み、担当記者とともに「20年後を見据えた、社会課題を解決するためのソリューションのシナリオ」を考える。2月14日の発表会までの3週間、チームごとにアイデアを探る。
ワークショップの特長は、取材活動の仕方、メディアやテクノロジを活用した調査・分析の手法などを記者が直接教えること。発表会までのフィールドワークで、どのような視点で取材をすればいいのか、また話を聞くときにはどのような質問や姿勢が大切なのか――などを伝える。なお、取材活動などは参加者主体で進め、記者はそのサポート役に徹する。
アイデアを生み出すための手法を教えるのは、ワークショップのモデレーターを務める、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 准教授の神武直彦氏。独自に研究している「システム思考」「デザイン思考」を、ワークショップを通じて参加者に伝授する。
神武氏によれば、システム思考は「独立した事象に目を奪われずに、各要素間の相互依存性、相互関連性に着目し、全体像とその動きをとらえる思考方法」。デザイン思考は「人間を中心において共感や感性を大切にする思考方法。不明確な問題を調査し、情報を取得し、知識を分析し、設計や計画の分野でソリューションを選定するための方法およびプロセス」を指す。
ワークショップで発表されたアイデアは、朝日新聞社の媒体などに掲載し、その実現を支援する予定だ。
記者が提示した社会課題を次ページで紹介する。
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