Facebookの広告エンジンは、スロットルが全開になっているようだ。同社は企業に対する動画広告サービスを開始しており、その結果は既に期待以上の成果を生み出している。
このような成果がもたらされた一因には、Facebookの広告部門であるCreative Shopの存在がある。Creative Shopは、McDonald'sの「Fry Futbol」のような広告企画で企業に手を貸している。McDonald'sのFry Futbolはフライドポテトをサッカー選手に見立て、2014年のFIFAワールドカップ大会の名場面を再現するという広告であり、30本の動画が制作されている。そしてFacebookは、「Candy Crush Saga」(キャンディークラッシュ)の開発元であるKingに協力し、1日で1億人にリーチした広告動画を制作した。なお、Fry Futbolは1カ月で1億2500万人にリーチしている。
Facebookはまた、モバイル機器を重視してもいる。さらにFacebookは、マーケッターがFacebookのアルゴリズムを用いて、どのようなウェブサイト上にも、あるいはどのようなアプリ上にも、個人に特化した広告を送信できるよう効果的に支援する、同社の広告プラットフォーム「Atlas」向けの新たなテクノロジを生み出している。
この動きはFacebookに大きな勝利をもたらしており、eMarketerの調べでは、同社の広告収入は世界的に見るとGoogleに次いで2位を維持しているという。しかし、同社の成長は著しい。2年前にFacebookが株式を公開した際、世界のモバイル機器向け広告収入に占める同社のシェアは約5%にすぎなかった。しかしその数字は、2014年の終わりまでに22%に達すると予想されていた。
Facebookの140億ドルに及ぶ現金と有価証券は、Appleの保有する1640億ドルと比べるとちっぽけな額に見えるかもしれないが、Facebookは大胆にその資産を活用している。2014年だけを見てもFacebookは2件の大型買収を行っている。1件はメッセージングサービスを手がけるWhatsAppを対象とする190億ドル規模、もう1件は仮想現実機器メーカーのOculus VRを対象とする20億ドル規模のものだ。
またFacebookは今後、大規模な投資を控えるとも述べてはいない。同社は株主に対して、2015年はある意味において雇用と買収、将来のイニシアティブへの投資により一層力を入れる年になると予告している。
最高財務責任者(CFO)のDave Wehner氏は10月の電話会議で「われわれの目の前には大きな成長機会が横たわっており、それらの機会を十分に生かすために積極的な投資を計画している」と述べるとともに、「このため2015年を大きな投資の年にしようとしている」と述べた。
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