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LINEは生涯「未来への挑戦者」--森川氏退任への思いも - (page 2)

藤井涼 (編集部)2015年01月01日 07時00分
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舛田氏 : LINEでゲームをする、リアルグラフでゲームをするということが、当初は散々ネガティブに言われましたが、結果的にこの数年ランキングの上位にはずっとLINEブランドのゲームが入れ替わり立ち代り入っている。恐らくカジュアルゲーム=LINE GAMEの方程式はできたと思っています。ただ、LINE GAMEで初めてゲームに触れた人も、1~2年が経ちよりリッチなゲームや、幅広いジャンルのゲームを求めている。

 そこで新たなチャレンジということでミドルコアのゲームとして「LINEレンジャー」などをリリースしました。これが日本だけでなく、タイや台湾などでも相当ヒットを出すことができました。売上もこれまではほとんど日本でしたが、この1年で海外比率がかなり上がってきています。この比率をもっと上げていきたい、なおかつLINE GAMEというベースを広げたい。そこで、JVやゲームファンドを作り、日本から世界にチャレンジしようとしているグリーやサイバーエージェント、gumi、トランスリミットなど、市場を賑わせているプレーヤーと組みました。

 私はJVの役員もやっているので、定例も含めていろいろな会議に出ていますが、非常に盛り上がっていますね。グリーもサイバーエージェントも次々とタイトルを持ってきてくれますから。いままでもLINEと組めばできるアイデアが山ほどあったものの遠慮されていたようなのですが、JVでゲートが開いたというか、いろいろなアイデアをぶつけていただいています。そして、各JVと口を揃えて言っているのが第一号のタイトルが大事だよねと。期待通りのゲームを出すのか、少しスカすのかも含めて、どういったものが面白いのか、今まさに考えているところです。2015年の前半にはそれぞれのタイトルを出していきたいですね。

――自作スタンプを販売できる「LINE Creators Market」や、ユーザーの中からスターを発掘する「LINEオーディション」など、2014年は一般消費者を巻き込んだ取り組みを加速させたことも印象的でした。

出澤氏 : LINE Creators Marketでいうと、一般のクリエイターにLINE上で自分の制作物をアピールして販売できる機会を設けたかったということ。また、LINEは200カ国以上で利用されているので、各地の文化やカルチャーに合った多様性のあるものを提供したいという狙いがあったのですが、思った以上にうまくいきました。現在、アーティストとして世界140カ国以上の約27万人が登録していて、販売額もトップ10の平均額が約3700万円と、まさに1つのクリエイターズマーケットを非常に短期間かつグローバルに展開できたと思っています。実際に注目されている人がその道のプロの方々ではなく主婦や7歳の女の子などであることからも面白いマーケットを作れたなと思っています。

舛田氏 : LINEが皆さんから「閉ざされたプラットフォーム」と言われてはや数年(笑)。私は「別にずっと閉じているわけではないんです」と言ってきましたが、それは単純にオープン化するだけではLINEとは相性がよくないと思っていたからです。クリエイターズマーケットでいうと、プロコンテンツがありそこにユーザーコンテンツが入ってくる、そこでプラットフォームを新しく作りますねという流れです。我々としてはクリエイターズマーケット以外にもどんどん展開する予定です。だからこそ、閉じていると言われながらもLINEのそれぞれのカテゴリのマーケットを育て続けてきたのです。

  • 12万5000組の中からグランプリに選ばれた足立佳奈さん(15)

 LINEオーディションはソニーミュージックとの共催という形ですが、LINE自体がいろいろな人の夢を叶えられる場所になればいいなという、事業上の狙いというよりは青臭い夢みたいなものに近いですね。2015年はさらにいろいろなオーディションをやりたいですし、そこから出てきた方々の活躍の場もLINEの中で用意したい。たとえばオーディションでグランプリを取った人がミュージックやブログなどいろいろな形で活躍するというのがプラットフォームとしての骨太さの象徴だと思いますので、機会を得た人がもっと成長する場にしていきたいです。

LINEの考えるスマホ時代のプラットフォーム

――2014年はKDDIを中心とした「Syn.」や、生活領域へのフォーカスを発表した「Gunosy」など、スマートフォン時代の“ポータル”を目指すプレーヤーが次々と登場しました。この流れをLINEはどう見ているのでしょう。

出澤氏 : 他社のことにコメントする立場にはないのですが、我々もずっと「プラットフォーム」と言ってきました。スマートフォンの圧倒的な普及によってインターネットの情報の流れが変わりつつあって、いままでのポータルでも検索でもない新しい何か、そこに対してニュースやキャリアなどさまざまな方向からアプローチしていますが、我々はそこをコミュニケーションから進めていく。スマートフォンになってウェブが使われなくなって、もしかしたら検索頻度も減っている。その中で何が使われているかというとSNSなどのコミュニケーションとゲームなので、そこに次のプラットフォームがあるのかなと思います。

――ただ、「Syn.」にも「Gunosy」にも言えることですが、そのサービスを使っていないユーザーにはリーチできません。個人的にはスマートフォンの「ホーム画面」をいかに専有するかが重要になるような気もしています。

舛田氏 : 一時期ありましたよね、Facebookも「Facebook Home」を出したり、我々でいうと「LINE DECO(ライン デコ)」ですかね。ホーム画面というかランチャーはひとつの方向性として可能性はあると思います。ただ我々は途中から“ポータル”という言葉を使わなくなっているんですよ。プラットフォームと言っている。それは果たしてポータルというもの自体が、スマートフォンを使うユーザーと親和性があるのか、意味のあるものなのかということですね。

 ホームを制するものがすべてを制するというのは、理屈上はそうなのですが、そんなにバカバカへんなものがたくさん出てくるホームはユーザーの心理上許せるか、それは必然性がないじゃないですか。なので、そこは当然ひとつの可能性としては否定しないですし、我々もLINE DECOでチャレンジしている部分もありますが、それが唯一の道かというとそうではない。まさにどこから登るかという話で、ユーザーの必然性をどこに持つかという話だと思うんです。

 でも嬉しいですよね。いろいろな方がポータルを目指していて。一時期、日本のプレーヤーってポータルを全員諦めたじゃないですか。その中で、プラットフォームをイメージできる、目指そうという空気が出てきていることは非常に嬉しいですし、我々はそれをリードしている立場だと思いますので、もっと前に行かなければいけないなと思いますね。

――2014年はLINEの乗っ取り被害も社会問題になりました。また学校や教育機関への啓蒙活動の進捗はいかがでしょう。

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