2つめの主要な機能は、内蔵されているマイクとスピーカーを使用して電話を受けることだ。SIMカードは内蔵されていないため、単体では電話をかけることはできない。しかし、スマートフォンと組み合わせることで、このリストバンドで着信した通話に応じることができる。
そのような機能が必要なのかと思う人もいるだろうし、確かに筆者も、ソニーにこの機能を見せられたときはそのように思った。しかし実際に、この機能は驚くほど役に立つ。筆者は、自宅でもよく電話を取ることがあり、料理中にかかってくることも多い。この機能を使えば、野菜を切っている最中にもスマートフォンを取り出して顔のところに持って行く必要はなく、内蔵マイクの感度が高いため、腕を下ろしたままでも十分に声を拾ってくれる。
もちろん、通話品質は決して高いとは言えない。通話相手は、こちらの声が「遠くて少しエコーが聞こえる」と言っていた。それでもこちらの話を聞き落とすことはなかった。快適なソファーに座っていて、通話中にスマートフォンを顔の横で支えておく気が起きないような時にも便利だ。これは究極の怠惰かもしれないが、筆者はまったく気にしない。もちろん、他人の目を多少なりとも気にするのであれば、人前ではやるべきではないし、会話の内容は声が届く範囲の人には筒抜けになってしまう。
このバンドには、たとえば受信した電子メールやメッセージ(Googleの「ハングアウト」や「WhatsApp」などのメッセージも含む)や、着信した電話などの、スマートフォンから送られた通知も表示される。筆者のように、1日中電子メールを受け取っているようなユーザーであれば、どういったメッセージが来ているかを一目で見ることができるというのは、非常に便利に感じるはずだ。これにより、まったく見る必要のないメールが届いたときに、わざわざスマートフォンをポケットから引っ張り出す必要がなくなる。
ソニーのSmartBand Talkは、よくあるフィットネストラッカーとは一線を画する便利な機能を満載している。E Inkのディスプレイを採用したことで、1日中アクティビティを簡単に見ることができるようになったし、通知や時間も常に見ることができる。さらに、消費電力が低いため、バッテリ時速時間もかなり長めだ。電話を受ける機能は無駄なように感じられるが、実際にはスマートフォンをポケットから引っ張り出して顔の横に構えることができない緊急時には、きわめて便利だ。
自分の歩数を数えることに興味がないユーザーでさえ、このSmartBand Talkが持つ追加の機能は、手首に巻くだけの価値があるものになっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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