SmartBand Talkの大きな特長の1つは、そのディスプレイだ。このディスプレイは、Kindleなどの電子書籍リーダーでも使われているE Inkテクノロジを使用した1.4インチのスクリーンだ。通常使われるLCDスクリーンとは異なり、E Inkは表示内容を変更するときにしか電源を使用しない。表示が変更されない限り、電力は必要ない。たとえば、時計を表示しておくにはまったく電源を使用せず、画面上に表示されている数字を変更するときにだけ電源が消費される。
これには、2つの利点がある。第1の利点は、ディスプレイが常に表示されているにもかかわらず、消費電力が少ないということだ。SmartBand Talkは1回の充電で3日間以上使用できるが、これは電源消費が激しいLCDスクリーンを採用し、たいてい1日で電池が切れる「Android Wear」のスマートウォッチよりもかなり長い。
第2の利点は、明るいところでも非常に表示が読みやすいことだ。E Inkの画面は白黒でコントラストが高い。バックライトもないためグレアもない。このため明るい日光の下でのジョギング中にも、歩数を見やすいディスプレイになっている。筆者が試したところでは、雨天時の暗いロンドンの路上でも十分に読み取りやすかった。
SmartBand Talkの本質はフィットネスバンドであり、中心となる機能は、ユーザーの歩数を数えることだ。ディスプレイの時刻表示の下には、ユーザー自身を示す小さな画像と、どれだけ歩いたかを示す、歩くごとに伸びていくグラフが表示されている。右側面にある機能ボタンを押すと、その日何歩歩き、何分間活動しているかを詳細に表示してくれる。
このフィットネスバンドはソニーの「Lifelog」アプリとリンクしている。このアプリは、どれだけのアクティビティを行ったか(カロリー燃焼量を概算するアルゴリズムを使用している)といったことや、ユーザーが撮影した写真、コミュニケーションを取った人などを記録し、1日のタイムライン上に表示してくれる。何をしていたかを確認できて便利な場合もあるが、個人的には、ある日の午後3時に自分が誰に電話をしたかといった情報にはあまり興味がない。
Garminのvivosmartや、Android Wearを搭載したLGの「G Watch R」とほぼ同じ値を示していたところを見ると、歩数の測定に関してはかなり正確なようだ。もっとも、そのどちらも並外れて精度が高いというわけではない。これらのデバイスはおおよその距離を出すにはいいが、その結果は多少割り引いて見るべきだ。SmartBand TalkにはGPSが内蔵されていないため、歩いた距離を正確に計測することはできない。それを行うには、スマートフォンで「RunKeeper」や「MapMyRun」などのアプリを使用する必要がある。また、多くのフィットネスバンドやスマートウォッチが搭載している心拍計もないが、この価格であればそれも十分に許せる。
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