テレビ評価に使用している複数のプロ用テストパターンを試してみたが、どちらのディスプレイでも一連のカラーバー群はまったく同じように表示され、グレイスケールのパターンもほぼ同じように表示されたものの、2014年型の5Kディスプレイ搭載iMacの方が若干緑がかって見えた。1920×1080ピクセルのネイティブフォーマットからスケールアップしたマルチバースト信号のパターンは、2013年型iMacでは少しソフトに見え、エッジは本来のパターンほどシャープではなくなっていた。
次に、3840×2160ピクセルというフル4K解像度のテストパターンを表示させてみたところ、いずれの製品でも完璧にはスケールできなかった。2013年型iMacではテストパターン内のあるバー(マルチバーストパターンのラインが表示されるようになっている)がほとんど白く抜け、マルチバーストパターン全体が丸ごと欠落していた。5Kディスプレイではこれらのラインが表示されたものの、4Kテレビで表示されるようなピクセル単位に対応したシャープなパターンではなく、ソフトな感じになっていた。2013年型iMacでは、画面に目を近づけると(およそ30cm以下)、グリッドパターンを思わせるピクセル構造も見て取れた。
しかし本当のテストは、それぞれのiMacで4K動画がどのように再生されるのかだ。われわれは2台のiMacを横に並べ、テレビのディスプレイをテストする際と同じ条件で、UHDcontent.euのFlorian Friedrich氏が制作した素晴らしいネイティブ4Kの動画クリップを再生してみた。
少なくとも最初に再生した際には、4K動画のテストファイルは品質とシャープさという点でおおむね同じように見えた。しかし、10cmくらいのところにまで顔を近づけて見てみると、2台の違いが明らかになった。例えば、樹木の幹を横切る細かい枝が写っているシーンでは、5Kディスプレイが細い枝の細部までくっきりと映し出していた一方、2013年型iMacのディスプレイはビデオゲームのアンチエイリアス機能を無効化した時のように、よりごつごつした輪郭となっており、細かい部分が欠落していた。
小川を流れる水のしぶきが映し出されているシーンで画面に顔を近づけてみると、2013年型iMacではテストパターンの時と同様に、ディスプレイ上のピクセル枠が目に入ってきた。一方、5Kディスプレイでは顔をどれだけ近づけてもピクセル枠は認識できなかった。
使ってみた第一印象と、目で見た第一印象、そして比較テストから言えるのは、2014年型iMacの5Kディスプレイと、2013年型モデル(まだ販売中)の2560×1440ピクセルディスプレイの違いは目に見えて明らかだということだ。それではこのような違いは、この高解像度モデルにより多くのお金を支払うのに十分なものだろうか?
考えられ得る限りの高解像度写真を編集しており、ピクセル枠が見えるくらい近いところから画面を見るのであれば、この製品は買いと言えるだろう。また、4K解像度の動画編集に携わっている人、特に2013年に発売された4KフレンドリーなデスクトップマシンであるMac Proよりも費用効率が高い代替製品を探している人にとっても、このiMacは買いと言える。
しかし、市場の大半を占める普通のコンシューマーにとっては、Katzmaier氏のような専門家からどの部分に目を向けるのかを教えてもらわない限り、違いには気付かないだろう。
ビデオ | Thunderbolt 2/Mini DisplayPort(2基) |
オーディオ | ステレオスピーカー、 ヘッドフォン/マイク兼用ジャック |
データ | USB 3.0(4基)、 SDXCカードスロット |
ネットワーク | ギガビットEthernet、 802.11ac Wi-Fi、 Bluetooth |
光学ドライブ | 非搭載 |
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
企業や自治体、教育機関で再び注目を集める
身近なメタバース活用を実現する
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
パナソニックのV2H蓄電システムで創る
エコなのに快適な未来の住宅環境
OMO戦略や小売DXの実現へ
顧客満足度を高めるデータ活用5つの打ち手