宣伝されている心拍数データは言うまでもなく、UP3でサイズとスタイルが改善されたことだけを考えても、50ドルを余分に払う価値はありそうだ。しかし、ほかの多くのフィットネスバンドと異なり、UP3にはいまだにディスプレイがなく、LEDアイコンがいくつかあるだけだ。そのことに不満を感じる人もいるかもしれないが、UP3はカジュアルに着用することを想定した製品であり、本格的なスポーツトラッカーという位置付けでさえない可能性もある。実際に、ブリーフィングの際、運動時のピーク心拍数のデータを取りたい場合は別の導電性バンドも着用した方がいいかもしれない、という示唆があった。発売当初、UP3の主な機能は休息時の心拍数だが、今後のアップデートによって、オンデマンドの心拍数情報に関する機能がさらに提供される予定で、水分補給レベルなどの指標まで追加される可能性もある。
Jawboneのもう1つの製品は、UP3より意外なものかもしれない。UP Moveと呼ばれるこの製品は、プラスチック製の小さな円形デバイスで、クリップやリストバンドで装着する。Jawbone UP24と同様、歩数や睡眠の追跡機能を備える。デザインは、「Misfit Shine」や先ごろ同じ価格で発売された「Misfit Flash」によく似ているように感じる。価格は50ドルと非常に手ごろだ。UP Moveは11月に世界中で発売される。
FlashやShineと同じように、Moveの中心をクリックすると、縁の複数のLEDライトによって日々の進捗状況を確認できるほか、シンプルなLEDドットで時刻も表示される。カラーと文字盤のデザインが豊富に用意されており、別売りのリストストラップを15ドルで購入することができる。
MoveはMisfit Flashより小さく、模様はFlashよりもやや個性的だ。しかし、Flashと同様にコイン型電池を搭載しているため、充電なしで6カ月間使用できる。新しい電池が必要になったら、背面のネジを外して、新しいものと交換する。充電器は不要だ。MoveはMisfit Flashと違って完全防水ではなく、水泳時の使用は想定されていない。
UP Moveは、Jawboneのフィットネスハードウェアラインアップで最もローエンドの製品だが、2013年のJawbone UP24は今後も130ドルで販売される。UP24はUP Moveと同様の機能を備えるが、バイブレータを利用した無音アラームや運動のモチベーションを高める機能もある。
厳密に言うと、Jawboneデバイスがなくても、UPアプリを利用することは可能だ(UPは今でも、筆者がこれまで見てきた中で最高の総合フィットネスアプリだ)。Jawboneのオープンプラットフォームアプリは、スマートフォンの歩数計データや「Pebble Watch」などのウェアラブルからデータを入力できる機能も備えている。しかし、睡眠追跡機能を利用できるのはJawboneのデバイスだけだ。睡眠追跡がUPバンドの最も便利な機能の1つであることは、ほぼ間違いないだろう。
UP3とUP Moveのリリースに合わせて、新しいUPアプリ機能は、分析に基づくコーチングとライフスタイルガイダンスを「Smart Coach」ハブに統合する。
Jawboneの最新デバイスは、スクリーンが搭載されていなくても、成長を続けるフィットネステクノロジ市場において、大きな支持を得られるニッチ分野を見つけられるかもしれない。UP3とUP Moveは、筆者が最近見たウェアラブルテクノロジの中で最も控えめなものだ。おそらくこれは賢明なことだと思うが、Jawboneは私たちが知るところのスマートウォッチと直接競合することを避けている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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