Googleは、6月に開催の開発者会議Google I/Oで「Android L」として一部を先行公開した後、Androidの次期バージョンである「Android 5.0 Lollipop」をついにリリースする。
「Android 4.4 KitKat」からほぼ1年ぶりとなる今回のリリースでは、OS全体にわたってデザインが刷新されており、通知機能が強化されたほか、マルチタスク処理など多くの機能が変更されている。
Lollipopでの最も顕著な変更点は、「Material Design」という新しいデザイン思想だ。鮮やかで多彩な色を用い、陰影に奥行きが加えられ、洗練されたミニマリスト的なデザインとなっている。
余白が(特にテキストの周囲で)増え、透明感が一段と増した。画面を操作するときに、たとえば色が揺れるといったアニメーション効果もある。Androidのここまで大きな模様替えは、KitKatで登場した「Google Now」ランチャーを別とすれば、数年ぶりのこととなる。
Googleが行ったAndroid Lollipopのデモで、Material Designが特に際立ったのは、電話機能と「Overview」(詳細は後述)だ。新しくなったインターフェースでは連絡先の画像が大きくなり、人を選ぶと連絡先カードがランダムにオレンジやピンクなどの色合いでポップアップ表示される。これは、ユーザーインターフェースの効果が以前より少し力強くなったことの一例にすぎない。
Lollipopでは新しい通知の設定も導入され、ロック画面の中央に通知カードが表示されるようになった。「iOS」の通知機能やMotorola端末の「Moto Alerts」と似ている。各アラートが1枚のカードとして表示され、それぞれの通知にロック画面から応答できる。同じカードデザインは、画面上部から下にスワイプすると表示される通知のドロップダウンメニューにも採用されている。
Googleによると、ユーザーにとって重要と思われる通知が優先され、重要性の低い更新情報は非表示になるという。アプリケーションごとに通知設定を変更することができ、プレビューできる情報量の調整も可能だ。たとえば、電子メール受信の通知は受け取りたいが、通知に件名は表示したなくいという場合、「Gmail」内で設定を変更することができる。
また、新しい「Heads Up」通知は画面上部にポップアップ表示され、動画の視聴中やゲームのプレイ中に、電子メール、テキストメッセージ、電話の着信の内容が簡単に表示される。その通知に応答してそのまま処理を進めることができ、通知のドロップダウンメニューを開く必要すらない。今すぐ応答しない場合には、上にスワイプすれば通知メニューに格納され、後で確認することができる。
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