サイバーエージェントは10月21日、シード・プランニングと共同で、国内動画広告の市場動向に関する調査を実施し、その結果を公開した。
調査は、インターネットを通して配信される動画広告の年間広告出稿額を推計。動画広告業界関連事業者へのヒアリング調査や公開情報、調査主体およびシード・プランニングが保有するデータなどを参考、広告主が支出する広告費を対象に市場規模を算出している。
2014年の動画広告市場は311億円で、前年比で約2倍に達すると予測。そのうちPC向けが222億円、スマートフォン向けが89億円になるという。近年はスマートフォンの急速な普及を背景に、動画広告の配信先デバイスにスマートフォンの占める比率が高まっている。今後、中長期的にもスマートフォン向けの動画広告の需要拡大が市場成長をけん引し、2017年には、2013年の約5.6倍となる880億円に達し、そのうちスマートフォン向けの広告は52%を占めると予想している。
現在の動画広告はインストリーム広告が中心となっている一方で、バナー広告枠に配信されるインバナー広告や、メディアのテキストコンテンツ、ソーシャルメディアのフィード内に設置した広告枠に配信されるインスクロール広告など、動画素材を活用したインターネット上での多様なプロモーション展開に対する需要の高まりから、動画広告の多様化も進行。今後インストリーム広告が中心で推移する一方で、提供形態の多様化により、インバナー広告、インスクロール広告、その他の動画広告の比率は、2013年時点の19%から、2017年には27%に拡大すると予想している。
同社では今後の市場成長を実現する上での課題として、動画広告における効果測定指標の整備や、動画広告の出稿先となるコンテンツの拡充ならびにそれを実現するためのメディア、そして動画制作者の収益性が担保されるエコシステムの確立などを挙げている。
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