数カ月間にわたる憶測の後、Appleは先週、「iPhone 6」「iPhone 6 Plus」「Apple Watch」の発表において、近距離無線通信(NFC)機能が搭載されるといううわさをついに現実のものにした。しかし、新製品上のNFC機能は、モバイル決済「Apple Pay」にしか使用できないように制限されているという。
NFCは、かなり前から「Android」スマートフォンに搭載されている。サムスン、ソニー、Nokiaはみな、自社の主力端末で同技術に対応済みで、AppleはNFC分野の新参者ということになる。
Appleは先週開催したイベントで、Apple Payを発表した。Apple Payは、NFC技術を同社の「Touch ID」指紋スキャナと組み合わせて利用することによって、iPhone 6、iPhone 6 Plus、またはApple Watchからの安全な決済を実現する新しいモバイル決済システムである。
またAppleは、サービス開始時にApple Payによるモバイル決済に対応する予定の複数の小売業者も発表した。
しかしCult of Macは、NFCがApple Payプラットフォームに当面は制限される見込みだと報じた。つまり、同技術は他の用途には利用できないということだ。
Cult of Macによると、Apple社内の情報筋は、同技術の使用が新iPhone発売時には制限されていることを認めているという。NFC機能が将来的にも制限されたままになるかどうかについて、Appleはコメントを避けている。
NFCは、スマートフォンにスピーカーを対応させてオーディオを再生したり、端末間で連絡先情報を共有したりと、さまざまな処理に利用することができる。また、NFCタグは、NFC対応端末を所有する任意のユーザーに対し、カスタマイズ可能なオートメーションの世界を切り拓く。しかし、Appleによる最新情報は、Appleファンにとって、首を長くして待ってきたにもかかわらず期待するNFC機能のすべてを得たわけではないかもしれないことを示唆しているようだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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