Appleにとって、大型化が進化であることは間違いない。同社は米国時間9月9日、メディアイベントで4.7インチモデルの「iPhone 6」のほか、5.5インチスクリーンを搭載する大型モデル「iPhone 6 Plus」を発表した。
iPhone 6 Plusは、サムスンの5.7インチの「GALAXY Note 4」といったほかの大型スマートフォンと同様、基本的にはファブレット(スマートフォンとタブレットの中間のデバイス)である。
iPhone 6 Plusの開始価格は、16Gバイトモデルの299ドルだ。また、64Gバイトモデル(399ドル)と128Gバイトモデル(499ドル)も提供される。いずれのモデルも標準のiPhone 6より100ドル割高だ。これらの価格で購入するには、2年契約を結ぶ必要がある。米国で、契約なしでT-Mobileから購入する場合の価格は、16Gバイトモデルが749ドル、64Gバイトモデルが849ドル、128Gバイトモデルが949ドルだ。
iPhone 6 Plusのカラーは、スペースグレイ、シルバー、ゴールドの3色が用意される。iPhone 6とiPhone 6 Plusの先行予約受付は9月12日より開始。両機種とも米国、英国、オーストラリアなどで9月19日に発売予定だ。
iPhone 6 Plusのスクリーン解像度は1920×1080ピクセルで、iPhone 6よりも解像度が高い。これは歓迎すべきアップグレードだが、Quad HDディスプレイを搭載するGALAXY Note 4のようなスマートフォンほどの超高解像度ではない。Appleは新しいスクリーンを「Retina HD」と呼び、鮮明さが増したことを強調している。
この大型化したスクリーンは何を示唆しているのだろうか。これまで、iPhoneの旧モデルと、「iPad」で最小の7.9インチモデルの差は非常に大きかった。iPhone 6 Plusのディスプレイの401ppiというピクセル密度は、過去のどんなiPhoneやAppleデバイスよりも高く、Retinaの新たな標準となる可能性もある。
米CNETのScott Stein記者によると、両機種とも持ち心地が良く、製造品質も素晴らしいという。金属デザインと曲線状の輪郭は、多くの点で「iPod touch」の旧モデルに似ており、どことなくiPadに近い感じもする。新しいiPhoneはより薄く、より平らになっているため、手に取るとウエハのような感じがする。特にそう感じるのが、より分厚く密度が高い「HTC One M8」と比較したときだ(iPhone 6 Plusと競合機種の比較について詳しくは、米CNETがまとめたスペック表を参照してほしい)。
スマートフォンを大型化するということは、バッテリも大型化するということだ。iPhone 6 Plusの連続通話時間は3G接続で24時間となっており、4.7インチのiPhone 6より10時間長い。これは素晴らしいアップグレードだが、サムスンのGALAXYのファンは間髪入れず、バッテリをいつでもフル充電のものと交換できると指摘するだろう。Appleは交換可能なバッテリを提供していない。
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