「Android Wear」搭載デバイス市場でトップの座を獲得できそうな、丸い文字盤を搭載した人目を引くスマートウォッチが、3月に披露されてから数カ月を経てついに米国で発売された。
丸い文字盤を搭載したはじめてのAndroid Wear搭載腕時計という特長を持つ「Moto 360」は、米国では249.99ドルという価格で米国時間9月5日から販売されている。英国では199.99ポンドで10月初めに発売予定となっており、オーストラリアを含む世界の他の地域では2014年の終わりに発売されるはずだ(価格は国によって異なる)。
発売までには長い間待たされた。Moto 360は、夏の終了間際という時期に発売された製品であるにもかかわらず、その曲線美の素晴らしさによって、四角く退屈な見た目のLGの「G Watch」やサムスンの「Gear Live」という先行しているAndroid Wear搭載製品を色あせたものにしている。しかしその一方で、コンシューマーの注目を集めようとする(そして財布のひもを緩めようとする)、Android Wear搭載スマートウォッチの第2波が既に押し寄せようとしている。
だが、これら新製品の発売はまだまだ先だ。このような状況で、ようやくMoto 360が発売された。では、この製品は待つ価値があったのだろうか?
筆者はようやくこの製品を入手し、使ってみる機会に恵まれた。これは間違いなく人目を引く製品であるとはいえ、実際に使ってみると、発表された時ほど興奮するものではなかった。
Moto 360は、Android Wearを搭載したスマートウォッチのうちで、初めて丸い形状の文字盤を採用した製品だ。LGの「G Watch R」をはじめとする、同様の文字盤形状の製品が間もなく登場してくるだろうが、最初に入手可能となったのはMoto 360だ。米国では249.99ドルで販売されており(他国でも2014年中に発売される予定だ)、この価格はLGの初代スマートウォッチであるG Watchよりも30ドル高く、サムスンのGear Liveよりも50ドル高い。
Moto 360の見た目は高級感に満ちあふれている。磨かれた金属と本体下部に入り込んでいく薄いバンド、特別にデザインされた美しい文字盤一式によって、どこから見てもクリーンで、よくできた製品と言える。
Moto 360はデザイン以外にもハードウェア上の特長がいくつかある。この製品はワイヤレス充電機能を備えているため、ドングルを接続することなく充電が可能なのだ。実際のところ、付属の充電ドックの上に本体を置く必要はある。それでも、ほとんどの製品が採用している接続式の充電用アクセサリに比べるとはるかに素晴らしい。
また、この製品の背面にはサムスンのスマートウォッチに搭載されているような光学式の心拍センサが搭載されている。ただ、Moto 360では違った技術と違ったソフトウェアが採用されている。丸い形状の美しい文字盤には心拍数だけでなく、心拍数から推定されたアクティビティの激しさも表示される。なおこのアプリは、30分間の適度な運動を週5日間行うという目標を置き、1週間内にそうした運動をあと何日行えばよいかも教えてくれるようになっている。
Moto 360は音声コマンドを多用しており、この点は他のAndroid Wear搭載スマートウォッチすべてと同じだ。ただ、MotorolaはMoto 360において、自然言語処理とマイクのノイズ除去性能に磨きをかけていると語っている。確かに筆者の音声コマンドはちゃんと理解してくれた。また、騒がしい場所では競合製品よりも勝っているかもしれない。
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