「Android Wear」が3種類のスマートウォッチとともに公式発表された。本記事では、これによってウェアラブルテクノロジがどのように変わっていくのかを解説する。
Googleの開発者会議「Google I/O 2014」では、LGの「G Watch」とMotorolaの「Moto 360」、サムスンの「Gear Live」という3種類のスマートウォッチとともに、GoogleのAndroid Wearプラットフォームが再び話題の中心となった。これらは、あらゆるものをつなぐというGoogleの戦略の一環をなす製品だが、スマートウォッチをはじめとする既存のウェアラブル製品とどのように違っているのだろうか?実際のところ、いくつかの点において大きな違いがある。
Android Wear搭載スマートウォッチは、Google I/Oの壇上でデモされていたように、スマートフォンとシームレスに同期し、スマートフォン上の通知と同じ内容を表示させたり、スマートフォン上のアプリと連携できるようにすらなっている。さらにAndroid Wear搭載スマートウォッチは、自らが実行しているアプリであるか、スマートフォン上で実行しているアプリであるかにかかわらず、その内容を表示することが可能になっている。こういった機能は現在のウェアラブル機器ではほとんど見かけられないものだ。これはAppleの「iOS」と「OS X」の間に見られる連続性を想起させると言ってもよいだろう。また、スマートフォンにアプリをダウンロードすると、そのスマートウォッチインターフェースが即座にスマートウォッチ側にもダウンロードされ、スマートフォンのエクスペリエンスの多くを再現できるようになる(GoogleはGoogle I/Oで、「Android L」と仮に呼んでいるAndroidの次期バージョンにおける共通画面の設計哲学を繰り返し強調していた)。これによってAndroid Wearを搭載したスマートウォッチは小さな画面を搭載したAndroid機器として扱えるようになる。つまり、これは究極の必携デバイスではなく、数多くのAndroidデバイスのうちの1つになるというわけだ。
開発者らにスマートウォッチアプリを開発してもらうのは簡単ではない。現在のところ、モバイルアプリがまちまちに開発されていることは、「Pebble」やサムスンの「Gear」を見れば明らかだろう。Android Wearに込めたGoogleの狙いは、Android環境すべてで同一の開発ツールを使用できるようにするというところに端を発している。これは、スマートフォンとスマートウォッチ、タブレット(そしてその他の機器)それぞれの上で動作するようなアプリを単一のものとしてパッケージ化できるということなのだろうか?そのように思える。
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