アジア現地駐在員マーケティングレポート

台湾ではFacebookが欠かせない--家族間のコミュニケーションにも

金慈允(アウン台湾マーケティング)2014年09月24日 08時00分

 この連載では、アウンコンサルティングの駐在員による、日本・台湾・香港・タイ・シンガポールでのマーケティングに役立つ現地のホットトピックを週替わりでお届けします。今回は台湾から、現地での「Facebook」の使われ方についてお伝えします。


夜景も美しい台湾

台湾ではFacebookが欠かせない

 皆さんは、一日にどのくらいFacebookを閲覧しますか。友人とのコミュニケーションや、会社の連絡ツールとして使われているFacebookは、私たちにとって日常の一部になりつつあるように思えます。

 スマートフォンの普及率の増加やアプリの発達で、日本のFacebookの使用者は日に日に増加しているように見えます。しかし一方で、Facebookはよく分からない、アカウントを取得するだけで使っていない、という声を耳にすることも。そんなFacebookを台湾の人々がどのように活用しているのかを、台湾のインターネット事情とともにご紹介します。

  • 行政もFacebookを活用。「いいね!」が多数ついている

 台湾のインターネット普及率は76%で、総人口(約2300万人)のうち、約1700万人がインターネットを利用しています。また、台湾の携帯電話利用者のうち約51%がスマートフォンを所持しており、日本のスマートフォン普及率25%を超えています。台湾人がよく使うスマートフォン機能の順位は、インスタントメッセンジャー、SNS、情報検索です(2013年第1四半期基準、Google調査)。

 台湾のインターネットユーザーにとって、Facebookは欠かせないツールとなっており、台湾のFacebook利用率は、他の国々に比べて非常に高い数値を出しています。2013年にFacebookが発表した調査によると、台湾では毎日Facebookを利用している人が約1000万人で、総人口(約2300万人)に占める割合が42.83%と、世界1位という結果が出ました。

 台湾では実際に、老若男女を問わずFacebookを利用しており、バスやMTRを乗車した際には、Facebookをチェックしている高齢者をしばしば目にします。

 また、家族間のコミュニケーションツールとしてもFacebookは利用されています。Facebookの調査結果によると、台湾におけるFacebookの母親ユーザーは約58万4000人で、そのうちの79%の母親ユーザーが自分の子供とFacebook上で友達関係にあり、その割合は日本や米国を上回っているとのことです。

 Facebookを利用する時間も1日平均100分を超えており、これはLINE利用時間の1.5倍、Yahoo!の1.8倍、YouTubeの2.3倍に当たる時間です。しかし使用頻度においては、台湾ユーザーが約1700万人を突破したと言われているLINEが1日平均24回以上と、Facebookの22回以上の数値を上回っています。


 Facebookは台湾人の日常生活に深く浸透し、コミュニケーションツールだけではなく、新しい商品、映画、アプリなどを見つける場になりつつあります。台湾の企業や政府は、このようなFacebookの機能をマーケティングや広報のチャネルとして積極的に活用しています。スマートフォンやタブレットの普及率が増加している日本でも、今以上にFacebookを閲覧する機会が多くなるかもしれません。

【現地の旬ネタ】シンプルな分、バラエティに富んだ「麻醬麵」

 私の大好物は「麻醬麵(マージャンメン)」。麺に胡麻だれと野菜を乗せた、とてもシンプルな料理です。

  • 麻醬麵と蛋包湯

 お店によって胡麻ソースの味、麺の太さも、具材であるの野菜がそれぞれ違います。その中で私が一番好きなのが「四鄉五島馬祖麵食館(住所:台北市中山區遼寧街7號)」というお店の麻醬麵です。

 夜市で有名な遼寧街に位置したこのお店の麻醬麵は、他店の「麻醤」より香ばしい香りと濃厚な味が絶品です。おいしくて、値段も安く、24時間年中無休で食べられます。このお店のもう一つの名物、「蛋包湯(タンホアタン)」もオススメです。

金慈允(Jayun Kim)

アウン台湾マーケティング

2010年10月、アウンコンサルティング沖縄支店入社。

アウンコリアマーケティングを経て、2013年8月よりアウン台湾マーケティングにてSEOとリスティング広告を主軸とした検索エンジンマーケティング(SEM)の分析・運用などに携わっている。

ウェブに関する資格を多数保有している。Google Partners Certification(Google認定資格)、Google Analytics Individual Qualification(Google認定資格)、Bing Ads Accredited Professional(Bing認定資格)、検索広告マーケッター(韓国情報通信振興協会認定資格)、ウェブデザイン技能士(韓国産業人力公団認定資格)、コンピューター・グラフィックス運用技能士(韓国産業人力公団認定資格)など、ウェブに精通した知識と技量を持つ。

また、語学も堪能であり、韓国語日本語中国語を話すトリリンガルである。日本語検定1級も所有しているため、日本人よりも綺麗な日本語を話すと評判。


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