中国の独占禁止法執行機関である国家工商行政管理総局(SAIC)は、Microsoftに対し、「Windows」と「Office」の「互換性の問題」に関する当局の質問に、20日以内に回答するよう要求した。
SAICは、調査に対するMicrosoftの協力が不十分だったとの認識を明らかにし、今回、対話の再開に向けてMicrosoftに約3週間の猶予を与えた。
Reutersの報道によると、SAICはMicrosoft Chinaのバイスプレジデントを務めるDavid Chen氏と会談し、その後、WindowsとOfficeの互換性の問題に関する質問に対して「20日以内に書面による説明」を提出するようMicrosoftに求めたという。
SAICは以前にも、Microsoftの「Internet Explorer」と「Windows Media Player」に「問題がある」と指摘したことがある。これはソフトウェアのバンドリングを問題視したもののようだが、米国と欧州では数年前に解決済みの問題だ。
MicrosoftはReutersの取材に対し、「中国の法律の遵守に真摯に取り組み、SAICの疑問と懸念への対処を約束する」と繰り返し述べている。
Microsoftの中国における事業の調査に先立って、2014年7月には中国国内にある同社の複数のオフィスが立ち入り検査を受け、その際にSAICから調査を妨害しないよう警告されている。また、SAICはMicrosoft関連の文書を捜索するため、Accentureの中国国内のオフィスも訪れた。
こうした調査は当初、Microsoftが「Windows XP」のサポートを終了したことに端を発するものと考えられていた。Windows XPは、中国では現在もなお広く使用されている。
SAICは6月以降、ソフトウェアのバンドリングだけでなく、WindowsとOfficeの互換性と文書認証についての情報開示が不十分である点でも、Microsoftの中国独占禁止法違反を非難している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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