アップル「OS X Yosemite」はこうなる

アップル次期「OS X」を事前検証(第3回)--「Today」ビューとウィジェットを採用の通知機能 - (page 2)

Jason Parker (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2014年08月11日 07時30分

 重要なことだが、Todayビューでウィジェットがサポートされるからといって、Dashboardがなくなるわけではない。Dashboardを使うことに慣れているユーザーはこれまでと同じように使うことができるが、Yosemiteでは、Todayビューの一部として、最新情報を提供するウィジェット(例えば株価など)を必要な場所に表示させることができる。

「Notification Center」の下部をクリックして編集し、ウィジェットを追加する。筆者は左側に世界時計を追加した。
「Notification Center」の下部をクリックして編集し、ウィジェットを追加する。筆者は左側に世界時計を追加した。
提供:Screenshot by Jason Parker/CNET

ライバルから頭一つ抜き出た存在

 通知システムは「iPhone」と「Android」の両方で既に確立されており(画面上部から下にスワイプする)、いずれも受け取った通知を閲覧する強力なオプションだ。通知システムからほかのアプリやサービスを直接開いて、受信したメッセージに応対することもできる。

 一方、主要デスクトップOSでは状況が異なる。Appleのデスクトップ版のNotification Centerは「Mountain Lion」でMacに初登場し、リリースを重ねるたびに改良されてきた。Yosemiteでは、筆者が上で述べた機能が追加されている。

 しかし、Windows 8では通知の扱い方が異なり、ポップアップ型トースト通知が画面の右上に表示される(Mac OS Xと同様)。トースト通知は、ユーザーが見落としても、しばらくすると消滅する。しかし、ここに問題がある。サイドバーなど、過去の通知を閲覧するためのインターフェースが用意されていないため、トースト通知が表示されたときに、ユーザーがその場におらず通知を見逃してしまった場合、通知があったことを知る術はない。

 Windows 8にはもう1つオプションがあり、「Start」メニューインターフェースでライブタイルを表示することができる。ライブタイルには、ユーザーがピン留めしたさまざまなアプリからの更新情報が表示される。しかし、ここでの問題は、タイル自体がインタラクティブでないために、特定の更新情報をクリックして、やり取りができないことだ。タイルをクリックしても、その更新情報の送信元のアプリが起動するだけだ。

 Windowsに通知センター機能を実装する方法については、フォーラムでさまざまな議論が交わされているが、現在のところ、Macのサイドバーオプション風のデザインが採用されるとは考えにくい。ご存じかもしれないが、Windows 8コンピュータで画面右端からスワイプするとチャームバーが表示される。Windows 9はデスクトップの設定からチャームバーを取り除くのではといううわさもあるが、Microsoftが過去の通知を確認する洗練された方法を考え出すまで、Yosemiteはライバルから頭一つ抜き出た状態を維持するはずだ。

前途有望だが開発者のサポートが鍵

 Mac OS XのNotification CenterはYosemiteで改良を続けているが、ユーザーが実際にどう使うかはまだ分からない。現時点では、いくつかの中核的なAppleウィジェットがYosemiteに搭載され、さらに多くのウィジェットがリリース時にサードパーティー開発者から提供されることが分かっている。しかし、実際のユーザーにとって、画面右端からスワイプすることが日常的な習慣になるかどうかは分からない。

 また、どれだけ多くの開発者が、あるいはどの開発者がNotification Centerのウィジェットを活用するのかも不明だ。主要な開発者が活用するようになれば、いくつかの面でアプリやサービスを利用できる非常に便利なツールになる可能性がある。そうでなければ、形だけの機能になってしまうかもしれない。

 しかし、はっきりしていることが1つある。Windowsがどうするべきか考えあぐねている間、Yosemiteはこれらの機能を改善し続けている。

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提供:Apple

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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