GoogleがSongzaを買収した。Songzaは、「Pandora」に似たオンラインラジオサービスで、任意の時点における各ユーザーの特定の状況に最も適した楽曲を予測するコンテキストベースのプレイリストを提供している。
買収の金銭的条件は公表されていない。
カリフォルニア州マウンテンビューを拠点とする検索大手のGoogleは、音楽ストリーミング事業の強化を図るハイテク大手企業として最新例となる。今回の買収の前には、Appleが5月に、サブスクリプション型ストリーミングサービス「Beats Music」を含めてBeats Electronicsを30億ドルで買収することで合意したことが大きく報じられた。また、Amazonは、「Prime Music」という音楽ストリーミングサービスを年会費99ドルの「Prime」プログラムの一環として提供開始した。Google自体が保有する大手オンライン動画サイトのYouTubeは、独自のストリーミングサービスを2014年夏に提供開始すると予測されている。
オンライン音楽サービスの競争が激化し、人々の周囲にある機器にインターネットを組み込む世界を目指して技術が進化する中、GoogleにとってSongzaの主要な資産は、特定のユーザーが音楽を聴くその瞬間に適した楽曲を提供するためコンテキストに力を入れているという点である。これは、技術が機能するように消費者が力を添えるのではなく、消費者に合わせて技術が力を添えるものになる。
Songzaの最高経営責任者(CEO)を務めるElias Roman氏は米CNETに対し、Googleによる買収は、この移行における重要なタイミングだったと述べた。
「コンテキストが最も重要で、人々が物を探す必要のない時代にわれわれは移行しつつある」と同氏は述べた。「それは、当社が長い間信じ、取り組んできたことだ」(Roman氏)
「技術は今後、われわれのためにより多くの作業をしてくれるものになる。その中で小さな役割を担えることは、素晴らしいことだ」とRoman氏は述べた。
Googleは声明で、Songzaを直ちに変更する予定はなく、Songzaを「Google Play Music」に統合する方法に加えて、YouTubeやその他の製品に統合する可能性を検討する予定だと述べた。
ニューヨークを拠点とするSongzaは、Pandoraと同様に、アイデアやアクティビティに基づく一連の楽曲を配信する無料のオンライン音楽サービスである。聴く楽曲をユーザーが選択する機能は限定されており、「Beats」や「Spotify」といったオンデマンドで楽曲を配信する音楽サービスとは対照的なサービスとなっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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