Googleは米国時間6月30日、ソーシャルネットワーク「Orkut」を2014年9月末に閉鎖すると発表した。
Facebookと同じ2004年に開設された同サービスは、オンラインでの交流や写真共有のためのハブである。同サイトは、米国ではユーザー獲得に成功したとは決していえないが、インドやブラジルなどの国では成功を収めていた。
ソーシャルネットワークの世界は、同サイトが開設された10年前とは大きく異なっている。12億人を超えるユーザーを抱えるFacebookが現在、この世界の頂点にあることは明らかだ。モバイルソーシャルネットワークも若い人々の間で人気を集めており、Facebook傘下のInstagramや、数秒後に消える写真を扱うSnapchatなどがある。
Googleはこれまで、他にもいくつかの製品でソーシャル分野への進出を試みてきた。2010年2月には、「Google Buzz」をリリースした。「Gmail」に組み込まれたソーシャルネットワークで、ユーザーの電子メールアカウントと連絡先情報を共有するものだった。同社は2011年10月に、Buzzサービスの廃止を発表した。
Googleによる最大の挑戦は、2011年6月にリリースされた「Google+」だった。同社は2013年10月、毎月3億人のユーザーがGoogle+ホームページを訪問すると述べた。Facebookの真のライバルといえるほどの勢いはこれまでのところ見られないが、Googleは同サービスを、同社の多様なサービスをつなぎ合わせるための手段として利用してきた。
GoogleにOrkutのユーザー数を問い合わせたが、直ちに回答は得られなかった。
Googleは、Google+に加えて「YouTube」や「Blogger」の成長を強調し、それがOrkut閉鎖を決断した理由であるとした。Orkutのエンジニアリングディレクターを務めるPaulo Golgher氏はブログ投稿に、「これらのコミュニティがOrkutよりも急速に成長しているため、Orkutには別れを告げることにした」と記している。
同サイトは9月30日に正式に閉鎖する予定。既存ユーザーは、自分の写真やプロフィール情報を「Google Takeout」というサービスを利用してエクスポートすることができるが、新規ユーザーがアカウントを作成することはもうできなくなっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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