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CNET Japan Live 2014 Summer

シャープが目指す「ともだち家電」構想--家族と寄り添う新しい家電の形

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 朝日インタラクティブは6月19日、イベント「CNET Japan Live Summer あらゆるモノがつながる世界~IoTが起こす新ビジネスイノベーション」を開催。モノのインターネット(Internet of Things:IoT)への世界的な注目に対するビジネスチャンスや、イノベーションのあり方についての講演やパネルディスカッションを行った。

 「家電がつながる豊かな暮らし~『ともだち家電』構想~」と題したセッションには、シャープ 健康・環境システム事業本部副本部長 兼 商品革新センター所長の阪本実雄氏が登壇し、IoT時代の未来の家電のあり方について語った。

これまでの家電から脱却しなければいけない

 洗濯機や冷蔵庫、エアコンといった家電市場は、いまや世帯普及率がほぼ100%という状況だ。さらに、家電の買い替えは平均で10年に一度で、積極的な買い替えが起こらない成熟市場といえる。こうした中、家電メーカーはこれまでの家電労力の軽減や省エネといった考え方について「商品を提供するだけで、家電とユーザーとの関係が一方的だった」と、阪本氏は語る。

  • シャープの阪本実雄氏

 しかし、ネットデバイスの普及やPCからモバイル、そしてIoTという常時インターネットに接続できる環境になったことで、新しいライフスタイルの登場やクラウド活用、ビックデータによるビジネス利活用を見出す時代になったという。

 「家庭では、HEMS(Home Energy Management System)も一般的になりつつあり、ソーラー発電や蓄電システムと連携した家庭のエネルギーマネジメント、見える化、外部制御といった『つながる家電』への動きがでてきた」(阪本氏)。

学習し人格を形成するココロエンジン

 しかし、阪本氏は見える化や外部制御だけでは、省エネや利便性といったこれまでの家電の延長線上でしかないと指摘。つながるだけではなく、人と家電の関係の再構築を図ることが大切だと語る。

 そこで、シャープが取り組んでいるのが“ココロエンジン構想”だ。家電のコモディティ化から脱却し、家電に対する新しい価値やニーズを提案するために、機能に感情や愛情を持った存在になるべきだと考えているという。

  • 家電同士がネットワークを組み、ココロエンジンによる学習によってユーザーに最適な暮らしを提供する仕組みだ

 「ココロエンジンとは、家電に感情や愛情といったココロを持ったAI学習機能を搭載したもの。家電の使用状況やユーザーの好み、経験によって伝え方を変え、家電とのコミュニケーションのあり方を変化させる。家電がココロを持つことで、人格を形成し、家電に対して新しい役割や価値を見出すことができる」(阪本氏)。

 従来の音声ガイドは、ユーザーの習熟度が低いことを前提に定型化された音声を発するなど、無味乾燥なコミュニケーションになりがちだった。ココロエンジンは、ユーザーの習熟度に応じて説明内容が変化したり、無理な要求に対しては、「できない」と発したりする学習型エンジンだという。こうした考え方のもと、ココロエンジンを搭載した第1号の製品が、お掃除家電の「COCOROBO」だ。

 「ユーザーの操作指示に対して、使用状況や充電量などをもとに気分が変化し、気分に応じて音声による返事やダンスなどのアクション、LED発光などの反応をする。また、時間や温度センサ、衝撃センサなどから挨拶や周辺の温度状況を伝えるつぶやきなど、人らしい振舞いをする」(阪本氏)。

家族と寄り添う新しい家電の形

 シャープは、ココロエンジンを軸にAIと音声認識によって、あらゆる家電に人格を搭載させる構想を持っている。それにより、ユーザーの気持ちを和ませ、友好的な家電の活用を目指していくという。今後はスマートフォンを通じた遠隔からの家電コントロール機能や、音声コミュニケーションでの天気予報通知など、クラウド活用や外部サービス連携も積極的に図っていくという。

  • 「ココロボード」では、サービス上で擬人化したココロエンジン搭載の家電とコミュニケーションを取りながら外部制御することができる

 「お掃除だけではなく、冷蔵庫などさまざまな家電への横展開を予定している。家電とユーザーの新しい関係を築き、人とココロが通じ合うAIを活用したインターフェースとしてココロエンジンを見据えている。ココロエンジンとクラウドの連携で、ともだちのような存在を目指す。これが、つながる家電の先にある『ともだち家電』構想だ」(阪本氏)。

 ココロエンジンでは、人と家電をつなぐコミュニケーションサービス「ココロボード」も展開。同サービスは、ココロエンジンを搭載した家電がサービス上で擬人化され、ユーザーはスマートフォンを通じてメッセージでコミュニケーションを取りながら家電をコントロールすることができる。

 「情報通信から、ココロを通わせる情報通心へ。暮らしに役立つ情報を提供し、便利で元気な暮らしを提供していきたい。いつでも家族に寄り添い、家族と暮らす存在としての家電を目指す」(阪本氏)。

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