サムスンの最新「Android」タブレットである「Galaxy Tab S」は、Appleの「iPad」に直接矛先を向けた製品だ。より大きな画面を搭載しながらも、より薄く、より軽く作られており、iPadとほぼ同じ価格を実現している。
サムスンのこの新製品によって、同社が提供している目まいがするほど数多くのタブレット製品のラインナップがさらに増えることになる。これらの製品にはさまざまな価格帯や大きさのモデルが用意されているが大別すると、コンシューマー向けの「GALAXY Tab」と、より生産性を重視し、スタイラスを装備したビジネス用途向けの「GALAXY Note」の2つになる。
こういったタブレットは今まですべて、iPadをターゲットにして発売されてきたものの、今回のGalaxy Tab Sは少なくとも仕様や製品価値という観点から見れば、同社のタブレット群すべてをしのいでいるようだ。
Galaxy Tab Sでは、チタニウムブロンズとダズリングホワイトという2種類のカラー、そして8.4インチの小型モデルと10.5インチのより大きなモデルという2種類のサイズが用意される。7月の初めに出荷される予定となっている同製品の小売価格は、米国では8.4インチのモデルが399.99ドル、10.5インチのモデルが499.99ドルとなる。
この価格に聞き覚えがあるって?その通り。「iPad mini with Retina Display」(16Gバイト)の価格は399ドルからとなっており、「iPad Air」のエントリーモデルは499ドルとなっている。Galaxy Tab Sの2モデルはワイドスクリーンを搭載しているため、その形状やサイズを直接iPadと対応付けることはできないものの、おおよそ同じであると言えるだろう。
Galaxy Tab Sの重量は競合するiPad製品と比較するとほんの少し軽くなっており、8.4インチのモデルは約10オンス(294g)であり(iPad mini with Retina Displayは331g)、10.5インチのモデルは約1ポンド(465g)とiPad Airよりも4gほど軽くなっている。
厚さはどうだろうか?厚さはiPadが7.5mmなのに対してGalaxy Tab Sはたったの6.6mmだ。このため、Galaxy Tab Sはいずれのモデルも、手に持つと(iPadと同様に)非常に薄く感じられる。また、背面のデザインは「GALAXY S5」と同様、賛否両論を呼んでいる(ただし筆者は好感を抱いている)ディンプル仕上げが施されたものとなっている。
OS以外のソフトウェアにももちろんさまざまな違いがあり(Galaxy Tab Sでは「Android 4.4 KitKat」のサムスン版が稼働する)、サムスンはiPadやAppleの名前こそ出していないものの、その違いを強調している。これは少し奇妙であるが、目に見える敵と同時に目に見えない敵と戦うサムスンらしい動きと言える。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」