サムスン「Galaxy Tab S」の第一印象--「iPad」に挑む新タブレット - (page 2)

David Carnoy (CNET News) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子2014年06月24日 07時30分

アクティブマトリクス式有機EL(AMOLED)を搭載した初のタブレット

 最も注目すべき点(サムスンのセールスポイント、すなわち売り文句でもある点)はディスプレイだ。これは同社のタブレットで初めて「Super AMOLED」ディスプレイを搭載した製品であり、最初に手に取った際にすぐに気付く点ともなっている。

 その2560×1600ピクセルという解像度(アスペクト比は16対10)はダブルHD、すなわち2K解像度(4K解像度とセットでよく耳にするはずだ)と呼ばれているものだ。一方、iPad Airの解像度は2048×1536ピクセルであり、ピクセル密度は264ppiとなっている。このため、シャープさという点ではほとんど見分けがつかない。しかし、AMOLEDは黒の深み(コントラスト比が高い)と、色鮮やかさに定評がある。サムスンはGalaxy Tab Sのコントラスト比が10万対1であり、従来の液晶ディスプレイよりも100倍優れていると主張している。

サムスンは新型のAMOLEDディスプレイは深みのある黒と鮮やかな色彩を再現すると主張している。
サムスンは新型のAMOLEDディスプレイは深みのある黒と鮮やかな色彩を再現すると主張している。
提供:Sarah Tew/CNET

 この製品を試用する時間が限られていたため、iPadを取り出して比較することはできなかった。とは言うものの、AMOLEDディスプレイの性能は確かに素晴らしく、筆者が視聴した短いデモ動画にもそれが端的に表れていた(サムスンは同社のタブレットの使用目的として最も多いのが動画の視聴であり、その次はウェブサーフィンとソーシャルネットワーキングであると述べていた)。

 サムスンはタブレットの屋外での試用を許可してくれなかったが、「屋外での視認性を向上させる先進的なテクノロジによって、画面上のコンテンツは明るく自然に、そして見やすくなっている」と語ってくれた。また、このディスプレイはGALAXY S5スマートフォンのそれと同様に、特定の照明条件やアプリケーションに応じて光度を調整する「適応性」を有してもいるとも述べていた。さらに「AMOLED Cinema」や「AMOLED Photo」といった、「プロフェッショナル向け」のマニュアル設定も複数用意されている。

 バッテリ持続時間は動画の連続視聴で11時間とされており(いずれのモデルも同じ)、ここでもiPadにおける10時間を少し上回っている。

背面にはフラッシュとともに8メガピクセルのカメラが装備されている。
背面にはフラッシュとともに8メガピクセルのカメラが装備されている。
提供:Sarah Tew/CNET

 Galaxy Tab Sはバッテリ持続時間を伸ばすために、サムスンの「Exynos 5 Octa」という、1.9GHzのクアッドコアプロセッサと1.3GHzのクアッドコアプロセッサが搭載された8コアのモバイル向けCPUを採用している。なお米CNETは現在、Galaxy Tab Sに搭載されているExynos 5 Octaのバージョンを見極めようとしているところだ。今言えるのは、64ビットプロセッサではなさそうだということだけだ(ちなみにiPad Airには64ビットの「A7」プロセッサが搭載されている)。

 筆者が試用したのはごく短い時間だったが、Galaxy Tab Sはきびきびと動作し、GALAXY S5スマートフォンで現在利用できるような簡単なマルチタスク(同社は2つのアプリが同時に画面を共有するという点から「マルチウィンドウ」と呼んでいる)もサポートしていた。また、同社はGalaxy Tab SをGALAXY S5に接続(Wi-Fi Direct経由)してファイルを転送したり、タブレットからGALAXY S5経由で電話をかけられるようにする「SideSync 3.0」という機能も強調していた。

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