AdobeのエバンジェリストRufus Deuchler氏によると、同社はモバイルアプリに対するアプローチを改めたという。この方針変更により、モバイルアプリは「オマケではなくツール」となるべきであり、デスクトップアプリケーションでワークフローを続行できるような「作業を行う」能力を備えたものでなければならないとされた。モバイルアプリも、ユーザーのクリエイティブプロファイル(ファイルや「Adobe Kuler」で作成した色見本など)をCreative Cloudから取得し、使用しているユーザーを「認識」する必要があると、Deuchler氏は述べている。この新しいタイプの接続された(そして無料の)アプリが目指す大きな目標は、プロのクリエイターが本格的に仕事をできるほど強力な機能を提供しながら、一般ユーザーも使える程度に簡単な操作を実現する点にある。
「Adobe Sketch」は「iPad」上で絵を描くことができるアプリで、描いた絵はこのアプリから直接Creative Cloudにアップロードしたり、オンラインコミュニティの「Behance」に公開して評価をもらったりすることができる。
「Adobe Line」は、Adobeの新しいハードウェア「Adobe Ink & Slide」(後述)で利用するアプリで、iPad上で線や形を正確に描くことができるほか、こちらもBehanceと緊密に連携している。
「Adobe Photoshop Mix」は、iPad上で簡単に合成写真を作成できるアプリだ。大量のリソースが必要な機能(歪みを補正する「Upright」、「コンテンツに応じた塗りつぶし」、「手ブレ補正」など)を持つフィルタを使いたい場合には、対象となる画像はCreative Cloudサーバに送信され、サーバ側で処理されたのちにアプリに戻される。
「Adobe Voice」は、グラフィック、アニメーション、サウンドトラック、ナレーションなどをまとめてストーリー仕立てのスライドショーを作る、優れもののアプリだ。このアプリもCreative Cloudに接続し、「Adobe Photoshop Lightroom」の画像ライブラリにアクセスできる。
このスタイラスと定規からなる製品は当初、「クラウド対応ハードウェアの実験」プロジェクトという位置づけのもと、「Projects Mighty and Napoleon」という名前で1年前に初めて披露されたものだ。商品名はそれぞれ「Ink」(スタイラス)および「Slide」(定規)となり、まずは米国で6月18日から199ドルでセット販売される。
Ink(かつてはMightyと呼ばれていたが、これは「ペンは剣よりも強し(The pen is mightier than the sword)」ということわざに引っかけた命名だ)は断面が三角形のスタイラスで、「Pixelpoint」技術を用いることで、今どこを描いているかが正確に把握できるようにした。一方のSlide(別名Napoleon、こちらは「背の低い支配者」と「短い定規」という2つの意味を持つ「short ruler」からの命名)は直線を引くのに役立つだけでなく、雲形定規などのテンプレートを画面に表示し、さまざまな形を描くことができる。
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