6月10日~6月16日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のApple一気読み」。
Appleの開発者向けイベントWWDC 2014で行われた基調講演のデモで、寿司やゴジラなどたびたび日本に関連するものが登場していたことは記憶に新しい。その種明かしと言えるかもしれない盛大なイベントが6月13日、東京の表参道で行われた。Apple Store表参道のオープン記念イベントである。
これで、Apple Storeは、日本に8店舗目、東京には3店舗目の出店となる。
ケヤキ並木の高さと調和が取れた高さ約10mの1Fの壁には、大きなガラスが用いられている。店内にいるにもかかわらずケヤキ並木を散歩しているような感覚になる。1階部分にはMacやiPadなどの製品が展示されており、世界初となる緩やかなデザインのらせん階段を下ると、アクセサリやジーニアス・バーのスペースが用意されている。
梅雨時にもかかわらず、オープン初日には表参道沿いに1000人ほどの長蛇の列ができ、120名を超える店舗スタッフとのハイタッチとともに、オープニングを迎えた。新たに着任した役員で元BurberryのCEOだった店舗・オンラインストア担当上級副社長のAngela Ahrendts氏をはじめとするApple Storeに関連する役員が各地域や本社から集まっていた。
「いよいよこの日がやってきた」--アップルCEOのクック氏が日本語でツイート(6/12)Appleは、iPhoneやiPadのエコシステムの強みとしてApp Storeの重要性を強調してきた。特に、アプリの数と開発者の数、そして開発者に支払った利益分配の金額は、新製品の発表ごとにアピールしている。そのため、App Storeを安心して楽しめるようにメンテナンスすることは、非常に重要なミッションとなっている。
特に子ども向けには、専用のカテゴリを設けたり、誤課金を防ぐための取り組みとしてiOS 8に家族共有の機能を入れたりして力を入れている。それ以外にも性的あるいは暴力的な表現について厳しく対処しているし、App Storeにアプリを掲出する際の審査では、ユーザーがアプリを使う上で困らないか、というフィードバックまで細かく行っているのである。
そんなAppleは、さらにApp Storeの秩序を守るための施策に乗り出しているようだ。
先週記事になったのは、音楽アプリ関連だ。これまでYouTubeやiTunes Radioなど、ストリーミングを前提にしたビデオや音楽のファイルを端末にダウンロードして聴けるようにするアプリが存在していた。しかしこうしたアプリは、購入や広告、有料サービスも介さずに、端末で音楽が聴けるようになってしまう。そこでAppleは、こうしたアプリをストアから削除しつつある。
また、ゲーム等でよく行われているリワード広告に関しても、取り締まりを始めたようだ。リワード広告とは、アプリ内で表示される広告に従って動画を見たり、他のアプリをダウンロードしたりすると、そのゲームのコインなどが見返りとして与えられるもので、App Storeのランキングに大きく影響を与える手法となっていた。
アップル、「App Store」から音楽ダウンロードアプリの一部を削除か(6/11)WWDC 2014で発表されたiOS 8は、秋のリリースを予定している。登録した開発者以外にもアプリ開発に関する資料やセッションを公開したAppleだが、期待されていながら今回のイベントで発表されていない機能もある。
その1つとして指摘があったのは地図だ。地図はiOS 6で「脱Googleマップ」とし自社が提供する地図サービスに切り替えた。しかしすぐに世界を網羅した使いやすく正確な地図を用意することは難しく、現在もなお改良が続いている。
その中でも、データの改良、最新の地点データ、公共交通機関を利用する乗換案内などの機能は、Googleマップと比較するとダウングレードしてしまった機能群であり、iOS 8でこれらの機能がAppleによって用意されることが期待されていた。しかしWWDC 2014では特に明言されなかった。
記事では、社内で思うように地図の改良作業が進んでいないことを指摘している。秋までの間に発表し、iOS 8の正式版に搭載されることを望みたい。
また、iOS 8には、画面分割機能のコードが搭載されているとの指摘が開発者から上がっている。
主な改良点は、より確実なデータ、新しいPOI(Point Of Interest)、公共交通機関の乗り換え案内、インターフェースの明瞭化である。
アップルの地図アプリ、新機能発表は社内問題で遅延か(6/10)CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
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