5月19日~5月26日のAppleニュースをまとめた「今週のApple一気読み」。
いよいよ、AppleのWWDC14まで1週間を切った。CNETではこれまでのWWDCを振り返る特集を組んでおり、過去にWWDCで発表されたプロダクトなどが見られる。
WWDCは基本的に開発者向けたソフトウェアを中心としたカンファレンスであることが知られているが、2013年はMacBook Airがアップデートされ、Mac Proのプレビューが行われるなど、ハードウェアに関する言及も少なからず行われている。
2014年はMac向けOS、iPhone/iPad向けOSのアップデートだけでなく、他社が先行するウェアラブルデバイスに関する発表や、Macのアーキテクチャ変更など、さまざまな予測や憶測が飛び交っている。もしも全く新しいハードウェアが発表するなら、WWDCでなんらかの示唆もしくはアナウンスがあるはずだ、ということだ。
なぜなら新ハードウェアがアプリに関係しないことは考えにくく、その場合、WWDCで開発者に対して前もって知らせ、ハードウェアのリリース時に素晴らしいアプリが揃っている状態を作りたいという意図がある。
アップル「WWDC」、ロゴでたどる変遷(5/20)それでは、1週間のニュースを振り返っていこう。
WWDCで期待されるのは、MacとiPhone/iPad向けのOSのアップデートで、どんな新機能が搭載されるか、という点だ。低迷するPC市場においてMacは成長を続けている数少ないプラットホームであるが、Appleは現在のデザインのMacBook Airを発表した際、Mac、iPhone、iPadの相乗効果で進化させるエコシステムを披露している。
Macは2013年に発表されたOS X 10.9 Mavericksによって、電源管理を最適化し、MacBook Air 13インチモデルで12時間のバッテリライフを実現している。また、同じ2013年に発表されたiPhoneでは、指紋認証によるセキュリティ機能が追加された。相互作用で進化していくAppleのプラットホームは、MacとiPhone、iPadを組み合わせて利用するユーザーにとって利便性が高くなる。
今回の開発者イベントでどのような進化が見られるのか楽しみだ。ちなみに、例年iPhoneの新機種が発表されるのは秋だが、2008年のWWDCでは3G通信に対応したiPhone 3Gが披露されている。
「iOS 8」はどうなる?--新アプリなどうわさまとめ(5/23)モバイルメッセージングが、ユーザーにとって非常に重要な「日々のアプリ」となってからしばらく経つ。世界最大のモバイルメッセージングとして君臨するWhat's AppはFacebookが買収したが、そのFacebookもメッセンジャーアプリを持っており、重要なコミュニケーションツールになっている。
Googleは、Google+との統合で化粧直しされたメッセージングサービス「Hangout」がある。ビデオや音声、テキストのメッセージングをGmailアカウントを持つユーザーに提供しており、iPhone、iPadからも利用できる。日本からはLINEが登場し、アジアを中心にしてユーザー獲得合戦で善戦している。
新機能やシームレスな音声通話、コマースなど、新機能や派手さが目立つモバイルメッセージング市場に比べると、Appleの取り組みは少し地味に見える。Appleのメッセージング機能iMessageは、iPhoneのSMS(Text)を扱うアプリから利用できるが、通常のSMSかiMessage経由かの見分けは、吹き出しの色以外にない。追加アプリを必要とせず、普段のメッセージングを1通ずつ料金がかからないものにいつの間にか置き換える、そんな機能だ。
しかし、その簡単な使い勝手が原因となったトラブルが発生している。
iPhoneでiMessageを利用していたユーザーがAndroidに乗り換えた際、その人へiPhoneからメッセージを送ろうとすると、iMessage扱いになってしまうというのだ。既にiPhoneを使っていなければ、Androidが相手となり、本来は携帯電話会社のSMSとして送信されるべきだったが、iMessage経由での送信となってしまい、Android端末で受信できないという。
AppleはサーバサイドのiMessageのバグを修正したと発表しているが、この問題が修正されたかどうかはハッキリとしていない。ちなみにこの件で、ユーザーからの訴訟も起こされている。
「Android」に乗り換えたユーザーに「iMessage」届かず--アップルに対する訴訟にも発展(5/19)例年、Appleが首位を獲得してきたThe Telegraphの世界トップ100ブランド調査で、Appleは前年から20%下落し、2位に転落した。一方で急成長して首位を獲得したのはGoogle。検索企業として「Google」という会社名が辞書に入るまで一般的になっているが、近年、Google Glassや自動運転車、宇宙に対する取り組みなど、検索企業の枠を超えて意欲的な取り組みをしていることが理由だ。
Appleは2001年にiPod、2007年にiPhone、2010年にiPadをリリースし、それぞれ音楽プレイヤーと音楽ビジネス、携帯電話、パソコンを大きく変革した。シェアは減少傾向であるが、先進国市場を中心に依然として支配的なシェアと収益性を確保し続けている。
しかし、iPad以降、あっと驚くような目新しい製品をリリースしているわけではない。もしも今年動きがなければ、Appleに対する期待がだんだん薄れはじめることも考えられる。
グーグル、ブランド価値で首位に--アップルは2位に転落 (5/22)AppleのPodcastアプリは、無料で良質なコンテンツを聴けるので愛用しているユーザーも多いだろう。このアプリがSiriに対応するアップデートをした。Siriから声で全てのコンテンツあるいは特定のタイトルを再生できる。このアップデートは、今後Siriに対して更に広範なアプリが対応する可能性を見せるもので、注目したい。
アップル旧ロゴの看板、オークションに--1997年まで本社で使用の2点(5/20)Appleは2016年をメドに、スペースシップと言われる新社屋に引っ越すことになっているが、Appleのロゴが7色のリンゴから単色にされた際、取り外されたカラフルなロゴが、オークションに出品された。
国内携帯電話、2013年度通期の出荷台数は3941万台--前年度比5.7%減 (5/21)日本国内のスマートフォンは、Appleが1443万台でシェア48.8%を獲得し、2008年から6年連続で1位となった。2位はソニー、3位はシャープ、4位富士通、そして5位がSamsungとなっている。
アップルのフレキシブルOLEDディスプレイ関連特許出願書類、USPTOが公開(5/22)Appleから、有機ELディスプレイに関する特許が出願された。この特許は、ディスプレイを折り曲げても破損せず伸びる「波線状になったメタルトレース」を利用し、完全に折り曲げても金属が破損しないという。
アップルやグーグル、3億2450万ドルの支払いで和解へ--非勧誘協定をめぐる訴訟で(5/23)シリコンバレーの大手企業Apple、Google、Intel、Adobeの各社は、非競争的な雇用慣行を実施して賃金を低く抑えていると訴えられていた件で、原告側に3億2450万ドルを支払うことで合意した。
アップル、サムスン製品の販売差し止めを要求--特許侵害裁判における評決を受け(5/26)これまでAppleが求めてきたSamsung製品の販売差し止め要求は棄却されてきたが、今回もAppleは、先に認定された3件の特許侵害を背景に、この特許を侵害しているデバイスの販売差し止めを求めた。
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