デジタルマーケティングのコンサルティングを行うルグランは、2014年のAKB48選抜総選挙の結果をデータで予測し、その分析結果を発表した。上位25人のランキング予測は、5月21日に発表された速報とは異なり、渡辺麻友さんがセンターを獲得する結果が出たという。
この予測では、ホットリンクから提供を受けた「総選挙に立候補したAKB48はじめ各グループの主要メンバーに関するクチコミデータ」と、エム・データから提供を受けた「テレビ番組やCMへの出演データ」をもとに、過去の総選挙における各メンバーの得票数とどのような関係があったのかを統計的に導き出した。さらにそこから、今年の選抜総選挙の予測モデルを構築し、選挙結果を予測、分析したという。
分析結果によると、1位が渡辺麻友さん、2位が指原莉乃さん、3位が小嶋陽菜さん、4位が島崎遥香さん、5位が横山由依さん、6位が柏木由紀さん、7位が高橋みなみさん、8位が山本彩さん、9位が松村香織さん、10位が川栄李奈さん、11位が松井玲奈さん、12位が渡辺美優紀さん、13位が高城亜樹さん、14位が高柳明音さん、15位が松井珠理奈さん。
16位が宮脇咲良さん、17位が北原里英さん、18位が市川美織さん、19位が兒玉遥さん、20位が木崎ゆりあさん、21位が柴田阿弥さん、22位が古川愛李さん、23位が高橋朱里さん、24位が峯岸みなみさん、25位が須田亜香里さん。
なお同社は2年前のAKB48選抜総選挙で、ブログの書き込み量とCMへの出演量を変数とする予測モデルを使い得票数を予測し、上位16人中15人のメンバーを的中させている(順位は合致しない)。
ルグランによると、ブログへの書き込み数やCM出演量などのデータと、選抜総選挙の得票数との関係が薄れつつある。これらのデータだけで得票数を予測することは難しくなってきているという。
その一つの理由として同社が挙げるのが、AKB人気の「地方区」化だ。これは、前田敦子さんや大島優子さんをはじめとする、テレビなどでの露出が多く、「全国区」で人気を得ていたメンバーが相次いで卒業した結果、名古屋や大阪、博多など地方都市を拠点に活動するメンバーであっても、一定の支持があれば上位に入れるようになってきたということだ。
同社によると、予測に使っているブログやTwitterなどのデータも、人口の多い東京など大都市圏からの書き込みの占める割合が多くなる傾向がある。また、TVやCMのデータも、関東キー局での出演情報を使っていることから、地方グループに所属するメンバーの得票が過小評価される可能性も出てきているという。
「これは、イベントなどで地道に活動したメンバーほど、多くのファンの支持を得るようになっているという点で、AKB48の活動が『原点回帰』していることを意味しているとも考えられる。これもまた、ビッグデータの解析によって見えてきた新たな真実であると言える」(ルグラン)。
一方で今後、AKB48選抜総選挙の予測の精度を上げるためには、メンバーの地道な活動を把握できる新たなデータを入手または構築し、それらを予測モデルに加えることで、ファンの心理や行動に対する理解を深めることが重要になるとしている。
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