グーグルやFacebookら、情報提供に関する米政府のかん口令に異議

Steven Musil (CNET News) 翻訳校正: 編集部2014年05月26日 12時10分

 大手テクノロジ企業からなるグループは、企業らがどのような種類の国家安全保障情報要求を受けているのかを明らかにすることを禁じる米国政府によるかん口令は、言論の自由の権利侵害であると主張している。

 Google、Facebook、Microsoft、そして米Yahooは、米国時間5月23日に公開された複数の裁判所文書の中で、国家安全保障書簡(National Security Letter:NSL)と呼ばれるかん口令は、「言論を禁じるもので、米国憲法修正第1条に違反している」と主張した。

 企業らは4月、米連邦第9巡回区控訴裁判所に届け出た文書で「政府は、NSLの規制の行使に関する公開討論に参加することを求めている」と書いている。「討論において、最もふさわしい団体、つまりNSLを受け取った団体が知っている見解を提供する自由を奪うことは許されるべきではない」(同文書)

 NSLは、国家安全保障調査に関連するユーザーについての「氏名、住所、勤続年数」などアカウント情報をWeb企業や電気通信企業に求める機密の要請だ。電子情報を収集するこの手法には、裁判所の承認は不要だ。また、米連邦捜査局(FBI)による機密要求の存在を明らかにすることは許されていない。

 2013年夏、米国家安全保障局(NSA)の元契約職員だったEdward Snowden氏がリークした文書に基づく報道で、企業らがいわゆる「PRISM」プログラムを通じて、NSAに対してサーバーへの「直接アクセス」を提供していると伝えられた。それ以来、企業らはさらなる透明性の拡大のための法的な許可を求めてきた。企業らは疑惑を否定し、議論の的になった外国情報監視法(FISA)の下で受け取った、国家安全保障に関する情報要求の種類を詳細に公開できるよう政府に申し立ててきた。

 企業らは、捜査を脅かす可能性のある特定のNSLに関連する情報ではなく、「政府がユーザー情報を求めて使用するNSLの量や範囲、種類についてさらに詳しい全体的な統計」を開示したいのだと述べている。

 この文書によると、米政府は、政府による機密捜査への協力によって収集された情報を開示することについては、企業は米国憲法修正第1条に定められた権利を有していないと回答したという。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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