KDDI代表取締役社長の田中孝司氏は、4月30日に開催された2014年3月期の決算会見で、定額制の音声通話やVoLTE(LTE回線を使用した音声通話)の導入について「もう少し様子をみたい」と語り、すぐに他社への対抗策などを打ち出すつもりはないことを明らかにした。
NTTドコモは、国内への音声通話が定額になる新料金プラン「カケホーダイプラン」を6月1日から提供すると発表した。料金はスマートフォン/タブレットが月額2700円、フィーチャーフォンが月額2200円で、ここには他社のスマートフォンや固定電話への通話料金も含まれる。また、夏にはVoLTEも提供する予定だ。
この一方で、ソフトバンクモバイルは音声とパケットをセットにした定額サービス「スマ放題」を4月21日から提供する予定だったが、開始3日前の4月18日に延期を発表した。ドコモの新料金プランへの対抗策を練るためと見られる。なお、同社はスマ放題について「VoLTE時代を見据えた料金プラン」と説明していたが、VoLTEの導入については未定だ。
田中氏は、ドコモの新料金プランやVoLTEの導入について「そんなにビックリしたわけではない。どちらかというと顧客が本当はどう思っているのかが気になる」と冷静なコメント。また、対抗策については「すぐ打つのかといえば、そこまで思っていない」と語った。
なお、同社は2014年度内にVoLTEを提供する予定だ。田中氏は現在VoLTEのトライアルを実施していることを明らかにしたが、提供時期については「我々が良いと思うタイミング」と語るに留めた。さらにVoLTE時代の差別化のポイントについては「価格や音質よりも、本命はデータ通信との連携」とした。
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