UPDATE カリフォルニア州マウンテンビュー発--モジュール式スマートフォンを目指すGoogleの野心的な「Project Ara」計画によって最初に提供される端末は、グレーという退屈な色になる予定だ。Araを統括するPaul Eremenko氏が米国時間4月15日、初めてのAra開発者カンファレンスで明かした。だが、それには意図があるという。
Eremenko氏は、当地のコンピュータ歴史博物館に集まった約200人の聴衆に対し、一般ユーザーがProject Araの「Gray Phone」(グレーの端末)を最初に手にする日はそれほど遠くないと述べた。2015年1月におよそ50ドルで発売する予定だという。
Project Araは、ユーザーが新しいアプリをダウンロードするのと同じくらい簡単に物理的なコンポーネントを交換できるようにするという、GoogleのAdvanced Technology and Projects(ATAP)部門が考案した壮大な構想の1つであるスマートフォンプロジェクトの開発コード名である。MotorolaがLenovoに売却された際にMotorolaから分割されたATAPを率いるのは、米国防高等研究計画局(DARPA)の元長官であるRegina Dugan氏だ。
「Gray Phoneと名付けたのは、何の特徴もないグレーの端末を人々にカスタマイズしてもらうためだ」と同氏は述べた。
Project Araは、さらに新たなスマートフォンというだけではなく、アプリやソフトウェアのようにカスタマイズ可能で、ユーザーの個性を表すスマートフォンを提供することを目的としていると同氏は述べた。
しかし、これから1月までの間、Eremenko氏とGoogleでProject Araチームメンバーとして常勤している2名には、終わらせなければならない作業が多く待っている。同氏らは、幅広いパートナーと協業しており、それには、マサチューセッツ工科大学やカーネギーメロン大学の学術的な専門家から3D Systemsなどの業務提携企業が含まれている。3D Systemsは、3Dプリンティング企業で、コンポーネントが簡単に製造できるよう、大きな3Dプリンタを開発している。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」