3Dプリント技術の活用方法を模索し、主流となる製品に役立てようと取り組んでいる企業が増えている。
超巨大企業から小さな新興企業に至るまで、3Dプリンタを使用して新製品を開発したり、既存の製品を改良したり、ビジネスプロセスをより良いものにしようとしている企業は数多くある。このテクノロジは大企業への浸透とともに、すぐに世の中の主流となっていくはずだ。
本記事では、革新的な用途で3Dプリンタを活用している10の企業を紹介する。
General Electric(GE)は新開発のLEAPジェットエンジンに使用される8万5000個以上の燃料ノズルを製造するために、3Dプリンタ技術に巨額の投資を行った。3Dプリンタを使用することで、燃料ノズルは単一の金属部品として製造できるようになり、完成品は従来の組み立てラインで製造されたものよりも強く、そして軽くなる。とは言うものの、現在市場に出回っている3Dプリンタでこういったノズルを製造するには時間がかかりすぎるのだ。3D企業のMorris Technologiesを率いていたGreg Morris氏は、GEによる2013年の買収にともない同社に合流し、ビジネス開発部門のリーダーを務めている。つまりGEはノズルの製造だけでなく、3Dプリンタを活用したその他の機器の製造に向けて、3Dプリンタの技術者を拡充しようとしているわけだ。同社はすでに300台以上の3Dプリンタを保有しており、GE Aviationは2020年までに10万個を超える積層造形部品を製造する計画である。
航空機製造会社のBoeingは3Dプリンタ技術のアーリーアダプターのうちの1社であり、3Dプリンタを用いて10種類の軍用航空機および民間航空機のための部品を2万個以上製造してきている。同社の「Boeing 787 Dreamliner」には、3Dプリンタを使用して製造された、通風ダクトやヒンジを含む部品が30種類採用されており、この業界でトップを走っている。なお同社は、Stratasysの3Dプリンタを用いて客室全体をプリントしてもいる。また同社は、航空工学の研究施設と、3Dプリンタ技術を用いたその他の製造分野の研究施設を有している英国のシェフィールド大学と、ノッティンガム大学において、積層造形技法のプログラムを支援してもいる。
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