3Dプリンティング--ジェットエンジンからチョコレートまで10社の活用事例 - (page 2)

Lyndsey Gilpin (TechRepublic) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子2014年04月08日 07時30分

#3:Ford Motor

 Fordは1980年代から3Dプリンタ技術を採用してきており、最近50万個目の部品となる、新型Ford Mustangのエンジンカバーのプロトタイプを3Dプリンタで製造した。Fordのウェブサイトによると、従来の手法では4カ月もの期間と50万ドルが必要だったが、3Dプリンタ技術により同じ工程が4日間で完了し、3000ドルでできるのだという。

 Fordはまた、3D Systems傘下のThe Sugar Labと組み、2014年のバレンタインデーに向けて、チョコレートと砂糖でできた、食べられる2015年式Ford Mustangを3Dプリンタで製造するという企画を実施した。同社は近い将来、3Dプリンタを用いた砂でのプリントと金属での直接プリントを計画している。


Fordは2015年式「Ford Mustang」のエンジンカバーを3Dプリンタで製造した。
提供:Ford

#4:Nike

 Nikeは直近の四半期で13%の成長を報告している。最高経営責任者(CEO)のMark Parker氏は、同社のこうした最近の飛躍には3Dプリンタ技術が大きく貢献していると以前に述べていた。Nikeは2014年のスーパーボウル向けのクリートを3Dプリンタで製造した。また「Nike Vapor Laser Talon」ではSelective Laser Sintering(SLS)テクノロジを使用した3Dプリントによるクリートとプレートが使用されており、「Nike Vapor Carbon Elite」にも3Dプリンタを用いて製造したパーツが使用されている。Nike Vapor Laser Talonはアメリカンフットボールのターフ上で40ヤードを走り抜ける選手のために作られたものであり、重さは5.6オンス(約159g)となっている。同社は将来的に3Dプリンタを使用した製品の拡充を計画していると述べているが、詳細はまだ明らかにされていない。

#5:American Pearl

 どんな婚約指輪にしようか迷っているんだって?宝飾品を製作している企業American Pearlでは、顧客が具体的な金属や、宝石、ダイヤモンドを選択することで、世界に1つしかない宝飾品を考え出して、オンラインで注文できるようになっている。その後は、同社が3Dプリンタを使って製造してくれるというわけだ。さまざまなダイヤモンドや、サファイアやエメラルドといった宝石を選択できるほか、プラチナやローズゴールドといった8種類の金属素材も選択できる。選択した後は、American PearlのCADソフトウェアによってカスタム宝飾品のデジタルデータが作成され、Solidscapeの3Dプリンタ「T76plus」によって熱可塑性のあるプラスチックワックスでできた3D型がプリントされる。そして型枠を起こした後、金属材料を流し込み、宝石を固定し、数日以内に出荷するという仕組みだ。ただ、このサービスは極めて高価なものとなっている。同社は数十万ドルの宝飾品を作っている会社なのだ。

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