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リーチ率は約90%--CRITEOの「ダイナミックリターゲティング広告」戦略

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 インターネット広告配信事業を手掛けるCRITEOは4月3日、報道関係者向け事業戦略説明会を開催した。2005年にフランスで創業した同社は、「ダイナミックリターゲティング広告」分野で急成長を遂げている。日本ではモバイル分野での成長が著しく、今後はモバイルアプリ内への広告配信にも注力していくという。

 ダイナミックリターゲティング広告とは、オンラインコマースサイトを訪問したものの商品購入に至らなかったユーザーに対し、他のサイトでもオンラインコマースサイトで閲覧した商品広告を表示させ、サイトへの再訪、商品購入を促す仕組み。その際に表示される商品広告は、ユーザーのサイト閲覧履歴などからパーソナライズされた広告が表示される。

 例えば、旅行サイトのエクスペディアでホテルを数軒チェックした後に毎日新聞のサイトを訪れた際には、同サイトのバナー広告枠に先ほどまで閲覧していたホテルに関連した広告が表示される。同社の検索エンジンは、神経回路網(ニューラルネットワーク)をモデルにしたアルゴリズムを採用しており、クリックされる確率が高い広告クリエイティブをリアルタイムで生成して配信する。「パーソナライズされた広告が表示できる」ことが同社の最大の強みだ。

上野正博氏
CRITEO 代表取締役兼アジア太平洋地域担当マネージングディレクター 上野正博氏

 日本法人は2011年に設立。同社で代表取締役兼アジア太平洋(APAC)地域担当マネージングディレクターを務める上野正博氏は「われわれの顧客である広告主はリテール(小売り)やトラベル(旅行)、クラシファイド(不動産など)であり、(われわれが提供する)サービスに満足して頂いていると自負している。実際、リテンション(顧客維持)率は90%」と顧客満足度の高さを強調した。

 上野氏は、ワールドワイドでの業績について、2010年には6600万ユーロだった売上高が2013年には4億4400万ユーロと約6.7倍になったことを強調。「特にAPACを見ると、2013年第4四半期(10~12月)の売上高は、前年同期比123%増と急伸している。その成長を牽引しているのは日本である」と語り、日本市場での好調ぶりをアピールした。

 成長を支えている要因として上野氏は「圧倒的な技術力」を挙げる。同社は世界16カ所に拠点を構えており、従業員は約800人(うち日本法人50人)。全従業員の約40%を数学者やリサーチャーなどの技術系人材が占める。データセンターは世界6カ所にあり、160ノードのHadoopクラスタで6Pバイト超のストレージを利用しているという。

 クライアントは5000以上の広告主と6000以上の広告配信先メディアを擁する。旅行サイトのエクスペディアやHotels.com、楽天、ヤフーといったサイトも同社の広告主として名を連ねる。広告表示先のメディアは、gooや毎日新聞、J-castニュース、読売新聞の投稿サイト「大手小町」など大手サイトが並ぶ。

鈴木大海氏
CRITEO 日本担当マネージングディレクター 鈴木大海氏

 CRITEOで日本担当マネージングディレクターを務める鈴木大海氏は、「日本では89%のインターネットユーザーが1カ月に1回以上(われわれが配信している)広告を目にしている」と実績を強調した。

 鈴木氏は、2014年の注力分野として「MID FUNNEL」と「Single Performance Banner」を挙げる。

 MID FUNNELとは、広告クリック率が低い“休眠顧客”に対して効果的にリーチする仕組み。これまでは、一度サイトに訪問したユーザーに広告を表示する期間は30日だったが、これを400日に延長するという。鈴木氏は「(訪問日から)12日を過ぎるとクリック率は数%に低下する。しかし、エンゲージメント(広告クリック率)の低いユーザーに対してもアプローチしたいという顧客の要望が高かった」と説明する。

 Single Performance Bannerは、自動車や金融商品といった単一の商品もパーソナライズされた広告を表示する仕組み。「同広告で既存の広告主とは違う業種にアプローチできる」(鈴木氏)という。

 もう1つの注力分野はモバイルである。特に日本では売り上げに対するモバイル比率が18%と高い(グローバル平均10%)。すでに同社のパフォーマンスディスプレイ広告は、AndroidとiOSのブラウザに対応しており、1月にはモバイルアプリ内にも同広告を表示できる機能を追加したという(現在ベータ版)。

 これにより、例えば、モバイルコマースアプリで閲覧したものの購入に至らなかった製品をSNSクライアントアプリ内の広告スペースに表示できる。同サービスの正式提供は今夏を予定している。

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