NVIDIAは、新型プロセッサプラットフォーム「Pascal」を発表した。この次世代GPUは、これまでの同社製GPU「Maxwell」「Kepler」「Fermi」「Tesla」と同様、歴史上の学者にちなんでいる。パスカルは、幾何学および確率論を大きく発展させるとともに機械式計算機も発明した17世紀の学者だ。
NVIDIAの最高経営責任者(CEO)を務めるJen-Hsun Huang氏は米国時間3月25日、カリフォルニア州サンノゼで開催されているGPU Technology Conferenceの壇上で次のように述べた。「われわれは今後も、ムーアの法則に対応し続けられるようになった。ムーアの法則は一般に、いずれ達成できなくなると考えられている。だがPascalでは、そうはならない」(同氏)
NVIDIAにとってPascalという選択は、新しいGPUへの野望を示すものだ。このGPUは新技術(3次元メモリおよび同社の新しい接続技術「NVLink」)を基盤に、速度と容量の両方で飛躍を果たしている。
IBMと共同で開発されたNVLinkは、CPUとGPU間のデータ共有を現行より5~12倍高速に実行でき、現在CPUとGPUの接続に使われている標準インターフェースPCI Express(PCIe)からの置き換えが想定されている。NVIDIAは、今後もPCIeのサポートを継続するが、Pascalを利用するすべてのシステムでNVLinkを利用可能にする予定だ。
3次元メモリは、エネルギー効率を4倍にしながら容量を現行標準の2.5倍に増やす新たなチップオンウエハ統合技術を利用する。
Pascalは、機械学習やスーパーコンピューティングのほか、クラウドコンピューティングやゲーミングに応用できるだろう。NVIDIAは、2014年のGPUシリーズ「GeForce 800」で採用しているGPUアーキテクチャのMaxwellを、2016年までにPascalに置き換える予定だとHuang氏は述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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