NVIDIAは米国時間2月18日、同社の新アーキテクチャ「Maxwell」でどのようなことが実現するかについて、ゲーマー層の手掛かりとなる情報を明らかにした。
NVIDIAは、最新のグラフィックス処理ユニット(GPU)「GeForce GTX 750 Ti」および「GeForce GTX 750」を発表した。これらは、ミッドレンジのグラフィックス市場を対象としたチップで、Maxwellの採用により、先代の「Kepler」と比べて50%高速化するとともに、省電力性能が2倍になっている。2つのグラフィックスチップは、Maxwellアーキテクチャを採用した初めての製品になる。
低消費電力チップということは、ユーザーが特別な電源コネクタを用意する必要がないということだ。また、稼働音も静かで、より小型のPCへの搭載を可能にしている。
NVIDIAは、従来コンピュータやゲームコンソールに内蔵されるGPUのメーカーとして知られている。しかし、PC市場の低迷を受けて、その事業は先行きに対する不安に直面している。Gartnerによると、2013年のPC出荷台数はこれまでで最悪の10%減を記録したという。第4四半期だけをみても、PC出荷台数は前年同期比で6.9%減少している。
コンピュータ市場の低調さにもかかわらず、NVIDIAはなんとか堅調なGPU売上高を計上している。Maxwellをベースとした最新チップをリリースしたことで、PCゲーマーがシステムをアップグレードし、そのことが同社にさらに貢献するはずだ。
NVIDIAによると、特にGeForce GTX 750 TiおよびGTX 750が該当するミッドレンジのグラフィックスを購入するゲーマーは、マシンを4年ごとにアップグレードするのが一般的だという。またSteamのデータによると、現在、「Fermi」(Keplerに先行し、2010年にリリースされたアーキテクチャ)をベースとしたNVIDIA製「GeForce 550 Ti」は、このクラスで最も人気の高いGPUだという。つまり、そうしたゲーマーは、手持ちのシステムをMaxwellチップでアップグレードしようとしている可能性があるということだ。
MaxwellはKeplerよりはるかに高性能だが、Fermiと比べてもその差はさらに歴然だ。新たなチップは電力効率がFermi GPUの4倍、処理性能は2倍となっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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