1989年3月、Tim Berners-Lee氏はスイスのジュネーブにある欧州原子核研究機構(CERN)で、「World Wide Web」(W3)の最初の提案書を書いた。 「Information Management: A Proposal」(情報管理:提案)というタイトルの文書は、次のような文章で始まる。「この提案は、CERNの加速器と実験についての一般的な情報の管理に関するものだ。本提案では、進化する複雑なシステムに関する情報喪失の問題について論じ、分散型ハイパーテキストシステムに基づいた解決策を導き出す」 1989年3月13日に提出されたこの提案書は、Berners-Lee氏がベルギー人のシステムエンジニアのRobert Cailliau氏とともに取り組んでいたアイデアを基にしている。この文書ではウェブの中心概念を概説し、用語を定義することで、「World Wide Web」と呼ばれる「ハイパーテキストプロジェクト」について説明している。このWorld Wide Webでは、「ハイパーテキストドキュメント」の「ウェブ」(クモの巣)を「ブラウザ」で閲覧するとされていた。 こうしたテクノロジ用語には、とりたてて魅力的な響きはなかったかもしれない。しかし現在では、このシステムはわれわれの生活のほとんどあらゆる場面に登場するようになっている。この記事で、ウェブがどのように誕生したのかを見ていこう。
提供: CERN
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