スカパー!がオールジャパンで挑む放送コンテンツの海外進出--高田社長に聞く - (page 2)

現地調査から導き出したインドネシアで見たい日本のテレビ番組

--かなり強力なコンテンツラインアップですね。

 検討から開局に至るまでに約2年半かかっているのですが、まず着手したのは現地のリサーチです。テレビ放送に関する各国の事情は違いますからメディアの状況を把握し、コンテンツニーズを探りました。

 実際に調査してみるとアニメやドラマ以外にドキュメンタリーや紀行のコンテンツに興味を持っている方々が多いことがわかりました。また2013年の春と夏、2回にわたってトライアル放送も実施し、フィードバックも得ています。そうした調査やトライアルを重ねることで、今回のコンテンツラインアップに行き着きました。


 ここまでコンテンツがそろったのはコンテンツホルダーの協力があってこそです。その背景には日本のコンテンツを海外に向けて発信しなければならない、オールジャパンで挑まなければならない、という皆さんの思いがあったからだと思います。

--WAKUWAKU JAPANの開局によってインドネシアのエンターテインメント市場はどう変わると思いますか。

 WAKUWAKU JAPANのCMキャラクターとしても出演していただいているJKT48が、現地でも人気があるように、日本の音楽はかなり親和性が高いと見ています。開局記念として「WAKUWAKU JAPAN MUSIC FESTIVAL in Indonesia」も開催しました。WAKUWAKU JAPANでもオリジナルの音楽番組の放送を予定しています。ライブコンサートなどもテレビ放送があってはじめて、企画していける面もありますから、音楽ビジネスの拡大にも貢献できると思っています。

 日本で韓流ブームが起こった時を思い出していただくとわかりやすいのですが、それまで韓国のエンターテインメントは日本にほとんど入っていなかったんですね。しかし韓流ドラマを皮切りに映画、K-POPといったカルチャーが次々と広がっていった。この動きをインドネシアで再現するためにWAKUWAKU JAPANという1つの情報発信源を作りました。この発信源を日本のみなさんに上手に使っていただいて、日本のエンターテインメントを広げていきたいと思っています。

--インドネシアにおいても、より多くの有料チャンネル会員を集める必要がありますね。

 まずは、有料多チャンネルのベーシックパックの中にWAKUWAKU JAPANが入りました。ベーシックパックとは、スカパー!でいう基本パックのようなもので、有料多チャンネルに加入するとき、多くのお客様が選ばれるパックです。ここにきちんと入ることで、インドネシアでの露出も高くなります。

 また現在はINDOVISION、OKEVISIONの2つのプラットフォームを利用していますが、これをさらに広げていきます。プラットフォームが増えれば視聴者も増えますから、良質なコンテンツを提供することで評価を高め、プラットフォーム、視聴者の契約を増やしていきます。

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