ヘッドホン市場でもいよいよ盛り上がってきたハイレゾ対応モデル。というのも2013年までは、プレーヤーやポータブルヘッドホンアンプといった関連機器では選択肢が増えてきたものの、大手メーカーでは唯一ソニーだけが、ハイレゾ対応ヘッドホンを販売するにとどまっていた。しかし2014年に入り、2013年からの予告通りJVCケンウッドがハイレゾ対応ヘッドホン「HA-FX850/FX750/FX650」とポータブルヘッドホンアンプのプロトタイプを発表。また、ラスベガスで開催された「2014 International CES」でも、パナソニックがハイレゾ対応の試作機を展示するなど、ヘッドホンでも本格的な潮流の兆しを見せている。
そうした中、この2月にオーディオテクニカもいよいよハイレゾ対応ヘッドホンを投入する。同社ではこれまで、ハイレゾ対応のヘッドホンアンプをいくつも出しており、ヘッドホンでもその音響技術がいかんなく発揮されると予想され期待が持てる。ここでは、2013年の新製品発表会でお披露目以来、満を持して登場するUSBヘッドホン「ATH-D900USB」の実力をチェックしていく。
本製品の大きな特長は、ヘッドホンの中にUSB DACとヘッドホンアンプを内蔵し、PCなどとUSB接続するだけでハイレゾ音源をそのまま楽しめるオールインワンモデルであるということだ。
まずはパッケージを開けていく。エンブレム調の型番ロゴが正面に大きく入っており、右上にはWindowsとMacでの24bit/192kHz対応を表すアイコンが見える。扉が開く形状になっており、英語での解説と分解図がある。側面にはテクニカルデータや付属品の一部が記載され、裏面には日本語と英語で訴求ポイントなどが事細かに書かれている。なお、同社のハイレゾの定義は特に掲げられていないが、これまでのヘッドホンアンプなどを参照する限り、CD音質(16bit/44.1kHz)を超える音が楽しめる製品であること、と読み解いていいだろう。
付属品を見て行こう。ヘッドホンは着脱式を採用しており、ケーブルが2本、変換プラグが1つ付属されている。基本的にはPCとの接続をメインとしているため、主に使うケーブルは2.0mの専用USB着脱コード(TypeA/microB)になりそうだ。もう1本は専用の2.0m着脱コードで、こちらは通常のヘッドホンとしてポータブルプレーヤーなどとつなぐ場合に使用する。6.3㎜の変換プラグはAVアンプやCDプレーヤーなど、ホームユースのオーディオ向けとして用意されている。
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