AppleがTeslaの買収に関心を抱いている可能性があるとSan Francisco Chronicleが報じている。この記事では、AppleのM&A責任者がTeslaの最高経営責任者(CEO)であるElon Musk氏と2013年に会談したとされている。
記事によると、AppleのM&A責任者であるAdrian Perica氏は2013年春、クパチーノにある同社の本社で、Musk氏、そして「おそらく」Appleの最高経営責任者(CEO)Tim Cook氏と会談したという。ビジネス上の関係を守るため、情報提供者の名前は伏せられている。
「超大型の商談はまだ成立していないが(巨額の現金を保有するAppleは評価額に関して依然として強気だ)、シリコンバレーの巨大企業2社の間で、両社の最高意思決定者を含むこうした幹部級会談が行われたことは、電気自動車分野のパイオニアであるTeslaの買収にAppleが非常に大きな関心を抱いていることを示唆している」(同記事)
AppleによるTesla買収が示唆されたのは、今回が初めてではない。ドイツの投資銀行BerenbergのアナリストであるAdnaan Ahmad氏は10月、Teslaを買収すれば、Appleはスマートフォンやタブレットでは不可能な長期的な収益増加を実現できるかもしれない、と主張する公開書簡をCook氏と会長のArthur Levinson氏に向けて執筆し、メディアに大きく取り上げられた。
「これが過激で、『変化を引き起こす』可能性を秘めていることは私も承知しているが、これを実行すれば、Appleの成長の有り方は根本的に変わるだろう。AppleはElon Musk氏と手を結ぶことで、同社における革新への取り組みを先導する新しい象徴的なパートナーを手に入れることができるかもしれない」(Ahmad氏)
Appleは既に自動車分野に進出している。2013年のWorldwide Developers Conference(WWDC)で、同社は自動車のダッシュボードスクリーンへの「iOS」の統合を強化する計画を発表した。さらに、AppleはFerrariと提携し、「Siri」ベースの「Eyes Free」音声命令システムと同乗者用の2台の「iPad mini」を利用するインフォテインメントシステムをFerrari向けに開発した。
Teslaは今回の記事についてコメントを控えた。米CNETはAppleにもコメントを求めているが、本稿掲載時点で回答は得られていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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