「Snapchat」と「Quora」を足したような「Jelly」(「Android」版と「iOS」版の両方がある)は、写真に軸足を置いたQ&Aアプリである。このアプリを使用すると、何か疑問が出てきた場合に、ソーシャルネットワーク上の友人やその友人に向けて質問を投げかけられるようになる。質問の内容は「このタイ料理店ってどう?」から、「この雑草の名前は何ですか?」というものまでさまざまだ。
JellyはTwitterの共同創業者Biz Stone氏によって開発されたものであり、同氏はこのアプリのことを新しいソーシャル検索エンジンだと説明している。Stone氏の目標は、質問が出てきた際にGoogleにアクセスするのではなく、インターネット時代が幕を開ける前のように、友人や家族に助けを求めるようにするというものだ。それでもGoogleを必要とする場合があるものの、友人に答えを求めたい質問の場合、Jellyが重宝する。特に、直に知っている友人を超えてあなたの質問が送り届けられていく点を考えればそう言えるだろう。
Jellyを使用するには、同アプリから「Facebook」か「Twitter」のアカウント、あるいは双方に接続できるようにしておく必要がある。このアプリでは質問に答えられる人間のネットワークを最大限に広げるため、双方のアカウントへの接続を推奨しているが、必須とはなっていない。
Jellyという名前は「Jellyfish」(クラゲ)に由来している(クラゲが複数の触手を備えているように、ユーザーの質問に対する答えを導き出すための経路を複数備えている)。このため、海をモチーフとしたテーマが全面的に採用されており、他のユーザーから「ありがとうカード」(これについては後で詳しく解説する)が送られてきた際には特にそのことを実感する。画面は実際のところ、カメラのファインダーが表示されている質問用の画面と、他のユーザーが尋ねた質問をスワイプして閲覧できる回答用の画面の2つしかない。
Android版のJellyを使用した際に筆者が感じた唯一の懸念は、初めて起動した時に表示されるヒントが十分になかったという点である。一方iOS版のJellyでは、アプリの各部分に関する詳細な説明が用意されていた。
Jellyの動作は、質問をする部分と、質問に答える部分という2つに分けることができる。まず質問をする部分から説明しよう。
Jellyの考え方は「1枚の絵は1000語の言葉ほどの価値がある」という古い格言で説明できる。このためJellyはテキストよりも写真に軸足を置いている。各質問には必ず写真を含めなければならず、質問や状況の理解に役立つ写真を選択することが奨励されている。質問の好例はMark Zuckerberg氏(そう、本物のZuckだ)によるものだ。同氏はバスルームで見つけたクモの写真を撮影し、そのクモの種類を尋ねていた。
質問を作成するにはまず、アプリに組み込まれているカメラを使って写真を撮る必要がある。撮影時には前面カメラと背面カメラの切り替えや、フラッシュの使用が可能だ。被写体は、庭に生えている雑草のアップや、都会の風景など、質問に関係するものであれば何でもよい。また、地平線上に見える遠くの建物などを指し示すために、写真の一部に書き込みを行えるようにもなっている。さらに、このアプリは写真に軸足を置いている関係上、携帯電話の写真ライブラリや、Google上での画像検索結果を取り込んで質問の説明も行える。なお、適切な写真が見つからない場合には、無地の壁や自分の手を撮影してもよいだろう。
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