Microsoftの「Bing」開発において重要な役割を演じたエンジニアで、画像の専門家であるBlaise Aguera y Arcas氏が、同社を離れ、ライバル企業であるGoogleに入社すると、The New York Times(NYT)が報じた。
Aguera y Arcas氏は米国時間12月16日のツイートで、自身が「Googleに転職」することを認め、個人のブログ投稿では、それが自身の人生における最も難しい決断だったと記した。
Microsoftにおいて同氏は、拡張現実(AR)、マッピング、ウェアラブルコンピューティング、ナチュラルユーザーインターフェースに取り組み、「Bing Maps」と「Bing Mobile」の設計に携わった。同氏は2011年に、Distinguished Engineer(DE)に認定され、3Dパノラマ写真アプリである「Photosynth」の開発を統括した。
NYTの情報筋らによると、GoogleにおいてAguera y Arcas氏は、機械学習に取り組む予定だという。
Microsoftの広報担当者は声明で、「彼は素晴らしい同僚だった。われわれは彼の今後の成功を願っている」と述べた。
米CNETはGoogleにコメントを求めているが、本稿執筆時点で回答は得られていない。
Aguera y Arcas氏は、2003年に自身が創設したSeadragon SoftwareがMicrosoftに買収された2006年に、Microsoftに入社した。Photosynthのデジタルレンダリングやズーム機能の背景にある視覚化技術は、同氏がSeadragon Softwareにおいて取り組み始めたものだった。
社員が様々な理由で勤めていた企業を辞めるのは日常茶飯事だが、両社間での転職はこれまでに、社員確保をめぐる醜い争いにつながったケースがある。Googleが2005年に、音声認識技術の専門家であるKai-Fu Lee氏を雇用したと発表した後、Microsoftは、Lee氏がMicrosoftとの契約に含まれていた1年間の非競争契約に違反したとして、Lee氏とGoogleを訴えた。Googleはその後、カリフォルニア州の裁判所に逆提訴している。MicrosoftとGoogleは2005年12月に和解したが、和解の条件は公表されなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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