(編集部注:米CNETによるLG製「G Flex」のレビューを前編と後編の2回に分けて翻訳して公開します。後編は12月24日に公開されています)
LGの「G Flex」は、ひとめ見ただけで他の携帯電話との違いが分かる。6インチディスプレイを搭載したこの製品は本体がわずかに湾曲しているため、印象的かつ野心的なものに仕上がっている。この弓なりの形状を無意味な小細工(3Dスマートフォンを覚えているだろうか?)と捉えるか、サムスンの「GALAXY ROUND」とともに、スマートフォンでもユニークかつ使いやすいデザインが再評価されるようになってきたと捉えるのかは自由であるが、G Flexには他にも数多くの特長が備わっている。
まず、この製品は極めて頑丈にできている。湾曲を真っ直ぐにしようと結構な力をかけても壊れることがなく、キズ防止コーティングによって「自己修復する」ようにもなっている。また、市場で最も先進的なプロセッサの1つである「Snapdragon 800」を搭載し、バッテリの持続時間はMotorolaの「Droid Maxx」に匹敵している。
とは言うものの、G Flexには短所もある。720pの画面は競合製品のものほど明瞭ではなく、カメラの性能は平凡であり、デバイスの大きさは取り回しにくいものとなっている。また、パフォーマンスもそれなりではあるが、GALAXY ROUNDや、現在ファブレットの王位に君臨している「GALAXY Note 3」を超えているとは言い難い。
それでもG Flexはユニークであり、多くの可能性を秘めた素晴らしい製品となっている。湾曲した形状はパーティーマジック以上に人目を引き、メディアの鑑賞時にも威力を発揮し、手にもしっくりとなじむ。ディスプレイの解像度を向上させるなど、もう少し細かい部分に力を入れてくれていたらとは思うものの、G Flexは新たな方向に向かって適切な1歩を踏み出した製品と言えるだろう。
この製品は、韓国では既に販売されており、他のアジア各国でも発売される予定だ。しかし、米国市場ではまだ販売されていない。とは言うものの、今すぐ入手したいというのであれば、オンライン販売を利用すれば900~1000ドルでアンロック版を入手できるはずだ。
注意:この先カーブあり
LGは数百台に及ぶモックアップを作成し、テストすることで、曲率半径700mmの湾曲がG Flexにとっての「理想的なカーブ」になるという結論に至ったという。この曲率は目で見ても分かるくらいであるものの(特にG Flexの背面を下にして置いた場合)、実際に手に取ってみるとごくわずかなものに感じられる。
それでも、この湾曲によって6インチのOLEDディスプレイはずっと手になじみやすいものとなっている。ただ、あまり誤解してほしくはないが、このデバイスの大きさに扱いにくさを感じる場合もある。実際、筆者は何度か落としてしまいそうになった。また、電話の際に耳に当てて使ってみたが、快適さという点でほとんど違いは分からなかった。それでも、画面をスワイプする際にはこの湾曲によって操作しやすくなっていると感じた。
そして、この湾曲は画面のぎらつきを低減する効果も持っている。筆者がG Flexを屋外で試用した際、ディスプレイは太陽の下でも十分見やすいものとなっていたが、この形状のおかげで直接目に飛び込んでくる光が低減され、さらに見やすくなっていた。また、この湾曲はディスプレイの大きさと相まって、動画鑑賞時やゲームのプレイ時の臨場感を増しているとも感じられた。画面の端にわずかな角度がつくことで画面両端が視点に近づき、視界に入ってきやすくなる。このため、ウェブサイトのスクロール時や写真の閲覧時などのちょっとした作業であっても、引き込まれやすくなる。
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