Microsoftがそれほど遠くない将来、もしかすると2015年春よりも前に、すべての種類のWindowsを(完全に同一ではないが)単に「Windows」と呼ぶようになったとしても、筆者は驚かないだろう。
各Windows SKU(バージョン)は今後もプラットフォーム、つまりスマートフォン、ファブレット、ミニタブレット、タブレット、ノートPC、デスクトップPC、コンソールによって異なるものになるだろう。これらのフォームファクタは、単一の「Windows」SKUを採用するものもあれば、2種類のSKUが提供されるもの(PC版の「Home」と「Pro」など)もあるはずだ。それぞれのSKUの相違点は、UIとUX(ユーザーインターフェースとユーザー体験)に関するものになるだろう。つまり、スマートフォンで動作するWindowsは、Xbox OneやARMベースのタブレットで動作するWindowsとはルックアンドフィールや使い勝手が異なるということだ。
これに関しては、明白な疑問がいくつかある。アプリや下位互換性はどうなるのだろうか。Microsoftの目標はおそらく、ユーザーが既に購入し、ダウンロードした既存のWindows Phoneアプリや「Windows Store」アプリもサポートできるようにすることだろう。それを具体的にどうやって実現するのか、あるいは本当に実現するのかどうかは分からない。開発者が大量の「モダン」/Metroスタイル/Windows Storeアプリを1回作成すれば、スマートフォン、ミニタブレット、オールインワンといった特定のデバイス向けに提供できるようになることを同社は期待しているように思える。
疑問は他にもある。既存の「Win32」アプリを実行できるデスクトップ環境はどうなるのか。デスクトップはなくなってしまうのか。だとしたら、いつ廃止されるのか。関係筋の話を聞く限り、すぐに廃止されることはないと筆者は考えている。その主な理由は、「Windows XP」と「Windows 7」のユーザーがWindows 8への移行に前向きになることをMicrosoftは求め、必要としているということだ。それは、デスクトップ、デスクトップ/ノートPC、マウス/キーボードのサポートが当面は続くことを意味している。
Microsoftは、デスクトップ環境を搭載し、レガシーWin32アプリをサポートするWindows SKUと、そうでないWindows SKUをどのように区別するのだろうか。それはブランディングに関する極めて重大な問題だ。Larson-Green氏自身が先ごろ認めたように、Windows RTはその答えではない。
結論を言おう。この移行が2014年中に完了することはないだろう。2015年中も終わらないかもしれない。最終的にもたらされるのは、単一のWindows SKUという単純なものでも、大きく異なる10種類のWindowsという複雑なものでもないはずだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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