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【iPad miniレビュー】iPad AirかiPad miniか?--結果、miniを選んだ理由

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 11月12日にオンラインストアで販売がスタートしたAppleのiPad mini Retinaディスプレイモデル。先行して発売された9.7インチのiPad Airと同じ解像度の7.9インチRetinaディスプレイと、こちらも同じ64ビットA7プロセッサを搭載した。つまり、ディスプレイのサイズ違いでほぼ性能が同じ2つのタブレットが登場したことになる。

Wi-Fi版のiPad mini Retinaディスプレイモデル(シルバー)。先代のiPad miniからの外観の変更点は、背面に新たに開けられたマイク穴程度だ。明るいシルバーで上品な金属の質感を楽しめる
Wi-Fi版のiPad mini Retinaディスプレイモデル(シルバー)。先代のiPad miniからの外観の変更点は、背面に新たに開けられたマイク穴程度だ。明るいシルバーで上品な金属の質感を楽しめる

 2012年のリリースのタイミングでは、第4世代iPadはA6XプロセッサとRetinaディスプレイを搭載し、これに対してiPad miniはA5プロセッサと非RetinaというiPad 2の縮小版という構成だった。iPad mini Retinaディスプレイモデルは、旧モデルからプロセッサで3世代一気に駆け上がったことになり、その性能は5倍高速になったという。

カメラはこれまでと同じ画素数で500万画素。日本での発表会の際にスタッフは、A7チップによって画像処理のパフォーマンスも一新されたと説明していた
カメラはこれまでと同じ画素数で500万画素。日本での発表会の際にスタッフは、A7チップによって画像処理のパフォーマンスも一新されたと説明していた

 他社の7インチクラスタブレットがフルHD液晶を搭載していることを考えると、ディスプレイの面ではキャッチアップできたことになる。価格競争力には依然として劣るが、性能面とこれまで培ってきたiPad向けアプリによる魅力を体験するには十分な存在感となった。

 出張中だったラスベガスで購入し、早速使い始めたが、画面、そして処理性能ともに非常に快適だ。特に画面の切り替えやキーボードの表示といった細かい部分からして、iPad miniに感じていた「引っかかり」のようなものがきれいに取り去られている。高速にビデオをエンコードすることももちろん大切だが、こうした普段使っている中でのちょっとした快適さは、パワフルな処理性能に裏付けされた心地よさを作り出している。

iPad miniでの成功体験

Retinaディスプレイを搭載したため、非常に高精細でコンテンツをより魅力的に楽しめるようになった。特に文字表示は、劇的に改善され、細かい文字もくっきりと読みやすくなっている
Retinaディスプレイを搭載したため、非常に高精細でコンテンツをより魅力的に楽しめるようになった。特に文字表示は、劇的に改善され、細かい文字もくっきりと読みやすくなっている

 1週間のApple関連ニュースをまとめた連載でも書いたが、2週間前、すなわちiPad Airの発売がアナウンスされた時から、iPad AirかiPad mini Retinaディスプレイモデルかで悩んできた。悩んだ結果、小型のiPadを2世代続けて選ぶことにした。

 2012年末に旧iPad miniを購入して、iPadを使用する機会は個人的に大きく向上した。筆者にとって、現実的な意味でiPad miniはタブレット利用の「第2の成功体験」をもたらしてくれた1台だったからだ。

 普段仕事や出張に持ち歩き、自宅でもメインマシンとして利用するMacBook Pro Retinaディスプレイモデルもそれなりに重量があるが、これに第3世代のiPadを組み合わせて持ち歩くのはさすがに少し重たくなりすぎると感じていた。iPad miniであればこれまでの半分の重さで持ち運びができ、また電子書籍を楽しみたかった筆者にとってはより手軽に長時間読書ができる。iPadとしてキチンと機能し、より軽いというメリットを最大限に享受できた。

 愛用しているモレスキンの手帳とほぼ同じサイズでカバンへのパッケージングもしやすく、場合によってはiPad miniとモレスキンとペンだけで打ち合わせに向かうこともできるほど、その活用度は進んでいった。持ち歩くようになることが、活用方法を考え始める大きな1歩になり、きっかけは何であれ、共にする時間が非常に長い1台となった。

 家に帰ってくるとiPhoneの電池は数%台にまで消費され、ある種命からがらという状態だ。すぐに枕元で充電し始めて、それ以降はまだバッテリが余っているiPadの時間だ。カバンからMacを取り出さずに過ごす日も増えてきた。iPhoneが常にポケットの入っているように見えたが、画面を見ている時間の長さはiPad miniの方が長くなる、という生活に変わっていったのだ。

ディスプレイのコンプレックスを克服

写真についても、Retinaディスプレイによって、印刷のような非常に緻密な再現をしてくれる。カメラでの撮影を行う際にも、プレビューの美しさに見とれるほどだ
写真についても、Retinaディスプレイによって、印刷のような非常に緻密な再現をしてくれる。カメラでの撮影を行う際にも、プレビューの美しさに見とれるほどだ

 iPad miniに乗り換えてから、普段使うデバイスで唯一、Retinaディスプレイではないデバイスが増えた。純粋に文字を表示させ、それを読むという目的においては、Retinaディスプレイを搭載するiPadの方が非常に快適だった。

 さらに都合が悪いことに、MacもRetinaディスプレイを使っている。ウェブだけでなく、自分がキーボードを叩いて入力する文字まで印刷のようなきれいさ。その経験をしてしまうと、いくら画面が小さいとはいっても初代のiPad miniのディスプレイは精細さに欠き、にじんだような文字にウンザリしながら文字を読み進めなければならなかった。

 もちろんKindleやNexux 7など、よりきれいに字が読めるデバイスをチョイスすることもできたが、2010年からiPadを使っている資産を投げ出してまで乗り換えよう、という気にはならなかったのもまた事実だ。ただし、今回iLife/iWorkが無償で提供されることは、過去に購入して利用していた身からすると複雑な気分ではある。

 前述の通り、電子書籍を読むという使い方からiPad miniの活用度が向上する体験をした筆者からすると、iPad miniのRetinaディスプレイモデル化によって、文字の汚さを気にしながら読む、といったことがなくなった。また、気に入っているEvernote版のJot Script(Bluetooth内蔵のタブレット用ペン)で描く線も、ギザギザから目を見張るほどきれいなものになった。

 ディスプレイが変わって、それまでちょっとずつ気になっていたことがすっきりと解決された点は、最大の成果と言える。きれいな画面のiPadを求めて、大きなサイズに手を出す必要がなくなったからだ。

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