読書好きなら間違いなく、スクリーン解像度の大幅な向上はこのiPad miniで最も歓迎すべき変化だ。しかし最も印象的だが正しく理解するのが難しいかもしれない点は、iPad Airよりも小さなスクリーンサイズでピクセル数が減っていないことだ。そしてRetina Displayの見た目の良さは、iPad Airの9.7インチディスプレイで既に分かっている。
それは実に大きな改良点だ。ほかの7インチタブレットでは、1080pやそれ以上の解像度が当たり前になっており、「Nexus 7」や「Kindle Fire HDX」では1920×1200ピクセル(323ppi)だ。iPad miniの2048×1536ピクセルという解像度は326ppiに相当する。これは、より面積の広いスクリーンよりも優れたピクセル密度だ。さらにiPad miniの7.9インチスクリーンは、より正方形に近い4×3のアスペクト比になっている。前述のGoogleやAmazonのタブレットのような7インチワイドスクリーンのフォームファクタではない。
端末 | スクリーンサイズ | アスペクト比 | 解像度 |
---|---|---|---|
Apple iPad mini(2012) | 7.9インチ | 4:3 | 1024×768(168ppi) |
Apple iPad mini with Retina Display | 7.9インチ | 4:3 | 2048×1536(326ppi) |
Google Nexus 7(2013) | 7インチ | 16:10 | 1920×1200(323ppi) |
Amazon Kindle Fire HDX 7 | 7インチ | 16:10 | 1920×1200(323ppi) |
しかし離れたところから見ると、その違いは驚くほどわずかだ。Retina Display搭載モデルと非搭載モデルを並べて、それらを区別するのは難しい。近づいてみれば違いがすぐに分かる。細かい部分の解像度や、色の品質までが向上している。
写真を見たり、書籍や文字の多いドキュメントを読んだりするときには、その違いが分かるだろう。iPhoneやiPadがRetina Displayに変わったときと同じように、すぐに気付くような違いというよりも、慣れてしまうとそれがないと不自由に感じるという、細かいレベルの違いだ。
テキストを読む際には、焦点の調整と言った方が近い。
動画もきれいだが、スクリーンサイズが小さいことと、余分なレターボックスがあることで、ワイドスクリーン画面は依然としてかなり小さい。筆者が映画「クラウドアトラス」を見てみたところ、少なくとも非常に鮮明には見えたが、映画を再生するにはスペースが窮屈かもしれない。
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