パイの奪い合いにはならない--ヤフーとコミュニティファクトリーが今フリマアプリを提供したワケ - (page 2)

岩本有平 (編集部)2013年11月07日 11時00分

“EC未経験ユーザー”へのリーチが課題

 ClooSheでは、これまでコミュニティファクトリーで培った女性向けアプリの開発、運用ノウハウをもとに、特集コーナーを設けておすすめの商品を提案するのが特徴だという。コンテンツ主導で「(特集をきっかけに)ユーザーがニーズが高いアイテムを出品し、別のユーザーが購入。そしてまたその商品を出品する……」という循環を作り出すことをねらう。

 すでにFablicの「Fril(フリル)」やメルカリ(旧:コウゾウ)の「メルカリ」などが先行してサービスを提供する中、あえてフリマアプリを提供することになった両社。松本氏は「アイデアとしてはもともとあったものの1つであり、数カ月前から準備していた」と説明。さらに競合との関係については「パイの奪い合いにはならないと考えている」と回答する。

 「孫さん(ヤフー取締役会長でソフトバンク代表取締役社長の孫正義氏)が『eコマース革命(Yahoo!ショッピングの出店料無料化などの施策)』という話をしていたが、ECの市場自体これから拡大していく。フリマにしても、リアルではやったことがあるがネットではやったことないという人は多く、潜在ニーズは非常に高いと思っている。競合から奪うのではなく、いかにECをやったことないユーザーにリーチできるかが課題」(松本氏)

 ただし、ヤフーグループとしては、そのコマース革命の発表と合わせてClooSheを提供したわけではない。これについて松本氏は「もちろん小澤さん(ヤフー執行役員 ショッピングカンパニー長の小澤隆生氏)たちともコミュニケーションしている。最終的にはヤフーグループで『日本一商品の集まる場所になる』というのが重要」と説明する。

 同社では、100万ダウンロード、日間アクセスユーザー(DAU)10万ユーザーを目標にサービスを進める。「我々はアプリによる集客も手掛けてきた。ECでDAU10万は大変だが、挑戦していく」(松本氏)

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